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【レポート】アメリカの豚肉産業の現状と見通し

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最終更新日:2018年1月10日

 アメリカは、豚肉生産量が世界第3位、豚肉輸出量が世界第2位の一大豚肉生産・輸出国です。また、同国は日本にとって、豚肉輸入量の3割を占める最大の豚肉輸入先となっています。そこで今回は、アメリカの豚肉産業の現状と見通しについて紹介します。
 
※ EUを1国としてカウントした場合
 

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中西部が主要生産地帯

 豚飼養頭数は、増加傾向で推移しており、2017年6月1日時点では7165万頭と同時点の過去最高を記録しました。豚の飼養状況を州別に見ると、アイオワ州、ミネソタ州、イリノイ州などの中西部で多い傾向があります。これは、これらの州がいわゆるコーンベルト地帯と呼ばれ、豚の飼料原料となるトウモロコシの生産が盛んなことと関係しています。また、飼養頭数の増加などを背景に、豚肉の生産量も増加傾向で推移しており、2016年は前年比1.8%増の1131万9000tと過去最高を記録し、日本の約9倍となっています。
 

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加工品主体の消費スタイル

 アメリカの1人当たり豚肉消費量は、ほぼ横ばいで推移しており、2016年には22.7kg(小売重量ベース)となりました。アメリカ農務省によると、豚肉の約6割が加工品として消費されており、中でもハムの消費量が最も多く、ソーセージやベーコンが続きます。また、精肉としては、ロースの消費が主体で、日本で一般的なバラ肉のスライスやコマ切れを量販店で見かける機会は多くありません。
 

輸出量ではメキシコ、輸出額では日本

 アメリカは、豚肉生産量の約2割を輸出しているため、豚肉産業においては輸出が重要な位置付けにあります。しかし、アメリカが豚肉の純輸出国に転じたのは1995年で、ここ20年間で急速に伸びています。この背景には、国内の増産に加えて、1994年に発効した北米自由貿易協定(NAFTA)に代表される自由貿易協定が挙げられます。特に、NAFTAによりメキシコの関税が段階的に撤廃されたことに伴い、同国への輸出は増加しました。そして、2015年には国別輸出量で長年第1 位であった日本を上回りました。
 さらに、アメリカ産豚肉の輸出増加において、中国の台頭も欠かせません。同国は、原則として自国で豚肉を賄うことを国策としてきたことから、10年ほど前までは、国際市場であまり目立つ存在ではありませんでした。しかし、国内需要の増加に伴って輸入量が大幅に増加し、2016 年には世界第1位の豚肉輸入国となりました。アメリカ産は、2013年以降、成長促進物質を用いた豚肉の輸入規制により、一時輸入の伸びが鈍化しましたが、2014年に対応策を講じたことから、現在は回復の途にあります。
 また、日本向けの輸出量は、冷蔵品が増加しているものの、冷凍品が日本側の輸入先国の多角化により減少していることから、全体としては減少傾向で推移しています。一方、輸出額では、比較的高品質で単価の高い豚肉が輸出されているため、現在もなお第1位となっています。
 

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今後も生産は好調の見込み

 現在、アメリカでは、中国をはじめとする世界的な豚肉需要の増加に応えるために、中西部を中心に新たな豚肉処理施設が順次稼働し始めています。こうした豚肉処理施設の新設により、肥育豚への需要が高まり、養豚農家の増頭意欲が刺激されています。また、トウモロコシ価格が比較的安値で推移していることで養豚農家の収益性が向上しています。
 最大の輸出先であるメキシコは、トランプ政権が再交渉を進めているNAFTAの一員であることなどの不安材料はありますが、アメリカの養豚および豚肉業界を取り巻く環境は、今後も良好とみられています。
 

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