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【第一線から】地域の活性化につながる農業をめざして 〜株式会社やさいの樹 塚本 佳子(つかもと けいこ)さんの取り組み〜

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最終更新日:2018年3月7日

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 静岡県菊川市は、気候が総じて温暖で、お茶の産地として知られています。この地で、株式会社やさいの樹(やさいの樹)を設立し、alicが実施している契約指定野菜安定供給事業(価格低落タイプ)を利用しながら、野菜の生産に取り組んでいる塚本さんの就農したきっかけから現在までの取り組みを紹介します。

海外での経験が農業を始めるきっかけ

塚本さん

 塚本さんは、大学卒業後、すぐに独立行政法人国際協力機構が実施する青年海外協力隊として、南米のエクアドルで3年間活動しました。しかし、現地で自分の納得する成果を残すことができなかったため、勉強をやり直そうと考え、帰国後、大学院で乾燥地農業の基礎研究に従事し、修士課程を修了しました。その後、沖縄県の宮古島にある農業法人に就職し、4年間の勤務で、知識も技術も自信もつき、もう一度海外協力隊に応募することを決意し、アフリカのザンビアへ向かいました。そこでの2年半の活動中に、農業で独立したいと考えるようになりました。

独立に向けた取り組み

 帰国後、さっそく就農したい人・募集したい会社などが一同に集まる“新・農業人フェア”へ出向き、そこで目に留まったのが、株式会社野菜くらぶのブースでした。同社から説明を受け、独立支援プログラムを受けることを決意し、同プログラム第4期生として、同社社長が経営する群馬県昭和村のグリンリーフ株式会社で、約1年間、はくさい、小松菜、ほうれんそう、ブロッコリー、とうもろこし、こんにゃく、にらの生産の研修を受けました。研修を終えた塚本さんは、野菜くらぶの従業員として、静岡県菊川市に場所を移し、資材費や種苗代などの支援を受けながら、独立に向けたレタス生産の模擬経営を行う研修に参加しました。
 塚本さんは、これまでレタスの生産を行った経験がなく、1年目は無我夢中な状態で、大赤字となったとのことです。2年目は、前年の失敗の要因を洗い直すことから始め、レタス農家に品種や作り方を聞きに行ったり、インターネットや専門書で調べたり、農業普及員に相談するなどしました。このような努力の結果、決算収支が黒字となり、独立する決心ができたとのことです。

やさいの樹を設立

 塚本さんは、平成20年8月に独立し、やさいの樹を設立しました。
 社名の由来は、地に根を張って立つという意味で、10年目の現在まで一度も赤字を出さず、地に根を張った経営で黒字経営を続けています。現在では、冬場のレタス(20ha)の他に、キャベツ(8ha)、夏場のとうもろこし(1ha)、オクラ(1ha)の栽培を行っています。
 野菜の栽培におけるこだわりの一つ目は、通常の栽培で使用する農薬の散布の回数や化成肥料の量を半分以下にする特別栽培です。二つ目は、約束した量を約束した期間に欠品せずに出荷することであり、この点に関して、お客様から高い評価をいただいているとのことです。

理想の経営を目指して

トンネル

トンネル2

 塚本さんは、農業の魅力について、「露地野菜は生育の結果が出るのに長くて半年、大抵は、播種(はしゅ)後、3〜4カ月で結果が分かる。短い期間で自分のやったことの結果を見られること」と話します。さらに「露地栽培は、施設栽培と違いコントロールできない要素が多く、自分達にできる部分が限られている中で、どの作業をどのタイミングで行うかで栽培の出来に差が現れることも魅力的」と話されたのが印象的でした。
 また、塚本さんは、「品質の向上や、歩留まりも大事だが、人を育てるのが一番難しい。会社の次を担う人材を育てることで、お客さまにも安定している会社だということをアピールしたい」と話します。
 塚本さんの農業へ寄せる思いは強く、今後の展望・目標もしっかり立てています。一つ目は、やさいの樹で実習したタイからの外国人実習生が3年間で学んだことを自国へ持ち帰って、自立して農業を続けられるようにすることです。さらに、タイで作った野菜を日本に輸入できたら、国際協力にも繋がると考えています。
 二つ目は、ハウス栽培や品目を増やすことで、栽培面積を60ha以上に規模拡大することです。そうすることで、菊川市の高齢者の方々が働ける環境を作り、地域の活性化に活かしたいと塚本さんは語ってくださいました。

alicが行う事業

 やさいの樹が利用している契約指定野菜安定供給事業(価格低落タイプ)は、alicが実施する野菜事業の一つで、市場価格に連動して取引価格が変動する契約を締結している生産者に対し、価格の著しい低落が生じた場合に補てんを受けることができる事業です。塚本さんは、この事業を利用することで、経営リスクの軽減が図られ、非常に助かっており、今後も活用したいと話してくださいました。
(野菜業務部)
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このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 企画調整部 (担当:広報消費者課)
Tel:03-3583-8196



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