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第41回沖縄県さとうきび競作会表彰式および「さとうきびの日」関連行事記念講演の開催

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最終更新日:2017年5月8日

2017年4月

那覇事務所 岡 久季

はじめに

 公益社団法人沖縄県糖業振興協会は、平成29年4月20日、那覇市内で第41回沖縄県さとうきび競作会の表彰式を開催した。この競作会は、農家の生産意欲を喚起して沖縄県の糖業の発展につなげることを目的とし、生産技術および経営改善の面で創意工夫し、高単収・高品質な生産を上げたさとうきび農家の表彰を行っている。

 表彰式に先立ち、「さとうきびの日」(毎年4月の第4日曜日)の関連行事として、沖縄県農業研究センター作物班の下地格氏、同班研究主幹の比屋根真一氏による記念講演が行われた。

1 記念講演

 下地氏は、「RK97-14の特性と活用方法」と題して講演を行った。新たに県の奨励品種となったRK97-14について、発芽性や初期伸長性に優れるだけでなく、茎重も重いため、単収向上や安定生産が見込めると報告した。また、この品種の高い伸長性という特長を活かして、夏植えの期間中でも比較的遅い時期に用いるといった栽培上の工夫についても説明があった。

 比屋根氏は、「持続的な多収に向けた栽培技術」と題して講演を行った。さとうきびの生産量向上についての取り組みとして、植付け後の除草は早ければ早いほど効果が高いことや、県内では梅雨明け後に積極的なかん水が必要なこと、植付け後の填圧が発芽率の向上に資することなどを説明した。
記念講演の様子(左:下地氏、右:比屋根氏)
記念講演の様子(左:下地氏、右:比屋根氏)

2 競作会表彰式

(1)表彰者の選考方法
 競作会では、優良事例調査委員会により、農家の部と多量生産の部の二部門において、優れた成績を上げた生産者が選考される。
 農家の部では、沖縄本島北部、中部、南部、宮古、八重山の各地区での予備審査を経て地区代表として選出された農家について全刈審査を行い、その結果を基に順位が決定される。
 多量生産の部では、各製糖工場から推薦された農家と生産法人について、生産量、品質、工場搬入シェアを加味した地域糖業への貢献度から、一般農家の部で3農家、生産法人の部で2法人が選出される。
 他にも、特別表彰の部として、長年にわたるさとうきび生産と地域の指導者として尽力されてきた農家が選考される。

 当機構は、多量生産の部における一般農家の部第一位と生産法人の部第一位に対し、「独立行政法人農畜産業振興機構理事長賞」として賞状の授与を行っている。

(2)受賞者の紹介
 以下、代表的な受賞者を紹介する

≪農家の部≫
  ア 栽培品種
  イ 作型
  ウ 収量
  エ 甘しゃ糖度
  オ 甘蔗糖重量×係数(注)
  カ 経営の特徴

(注)係数は、「さとうきび及び甘しゃ糖生産実績」(沖縄県農林水産部)による作型ごとの平均単収を基に夏植えを1として算出したもの。(係数:夏植えを1とし、春植えは1.647、株出しは1.532)

○沖縄県第一位(農林水産大臣賞)
  比嘉 正行氏(南部地区代表 糸満市)


 ア 農林21号
 イ 株出
 ウ 13,260kg/10a
 エ 14.2度
 オ 2,939kg/10a
 カ 収穫後に施肥を3回実施している。除草剤を使わず、畝幅を広く取り、小型トラクタを活用した除草を行っている。また、欠株補植により4回株出まで行っている。
比嘉 正行氏(写真提供:沖縄県糖業振興協会)
比嘉 正行氏(写真提供:沖縄県糖業振興協会)
○沖縄県第二位(農林水産省政策統括官賞)
   新里 裕信氏(中部地区代表 うるま市)


 ア 農林22号
 イ 株出
 ウ 11,937kg/10a
 エ 15.6度
 オ 2,907kg/10a
 カ 耕耘機を1台所有しており、肥培管理は一人で行っている。刈倒しや結束はすべて手作業によるものである。
新里 裕信氏(写真提供:沖縄県糖業振興協会)
新里 裕信氏(写真提供:沖縄県糖業振興協会)
○沖縄県第三位(沖縄県知事賞)
   明末 敏生氏(八重山地区代表 石垣市)


 ア 農林27号
 イ 春植え
 ウ 10,120kg/10a
 エ 15.3度
 オ 2,566kg/10a
 カ 70アールと限られた農地を有効活用するため、春植え・株出し体系を行っており、良質苗の植付けと栽培指針に沿った栽培管理を徹底している。大型トラクター等の作業は外部委託し、経営規模に合わせた所得向上に取り組んでいる。
明末 敏生氏(写真提供:沖縄県糖業振興協会)
明末 敏生氏(写真提供:沖縄県糖業振興協会)
≪多量生産の部≫

 ア さとうきび生産量
 イ 甘しゃ糖度
 ウ 経営の特徴

○一般農家の部 沖縄県第一位(独立行政法人農畜産業振興機構理事長賞)
   新城 健浩氏(南大東村)


 ア 1,138,180kg
 イ 13.6度
 ウ 自作地15haの大規模な生産農家である。植付から収穫までの各作業機を保有しており、機械化一貫体系により大規模経営を実現している。
新城 健浩氏(写真提供:沖縄県糖業振興協会)
新城 健浩氏(写真提供:沖縄県糖業振興協会)
○さとうきび生産法人の部 沖縄県第一位(独立行政法人農畜産業振興機構理事長賞)
   農業生産法人アグリサポート南大東株式会社(南大東村)


 ア 6,051,970kg
 イ 13.3度
 ウ 自作地75ha、借地12haの農業生産法人である。植付から収穫までの各作業機を保有しており、機械化一貫体系で生産している。刊行物により防除や栽培管理に関する情報発信を行っているほか、南大東島に適した品種についての試験も行っている。
農業生産法人アグリサポート南大東株式会社 代表取締役社長 沖山 龍嗣氏(写真提供:沖縄県糖業振興協会)
農業生産法人アグリサポート南大東株式会社 代表取締役社長 沖山 龍嗣氏(写真提供:沖縄県糖業振興協会)
これらの方々の他にも、地域でのさとうきび栽培が優良と認められた奨励農家、特別表彰の部の農家が表彰された。
(3)表彰式の様子
 表彰式では、受賞者に賞状および副賞の授与が行われ、「独立行政法人農畜産業振興機構理事長賞」の受賞者には、当機構副理事長の近藤康子から賞状が手渡された。

 受賞者を代表した挨拶で、農林水産大臣賞を受賞した比嘉氏は「サトウキビは沖縄の厳しい気象条件でも育つたくましい作物。国の施策もあり、再生産が可能な安定感のある作物でもある。今後も規模拡大と単収向上に努めたい」と語った。
当機構副理事長近藤康子による機構理事長賞の授与
当機構副理事長近藤康子による機構理事長賞の授与
受賞者を代表しあいさつする比嘉氏
受賞者を代表しあいさつする比嘉氏
受賞者集合写真
受賞者集合写真

おわりに

 表彰式では、受賞者と地元の関係者が地域単位で集まって記念撮影を行うなど、それぞれが喜びを分かち合っていた。生産者の日頃からの栽培管理への努力が多収という形で報われる。そうした生産者が受賞の対象となり、周りが注目することで、地域のさとうきび農家にも良い影響を及ぼすことになるだろう。
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 地方事務所 (担当:那覇事務所)
Tel:098-866-1033

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