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南九州の原料用さつまいもの発展に向けて

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最終更新日:2010年3月6日

でん粉情報

[2010年2月]

【話題】

鹿児島大学農学部 教授・大学院連合農学研究科長 菅沼 俊彦


1.はじめに−さつまいもの世界の生産状況

アジアで世界全体のさつまいも生産量の85%以上

 一昨年2008年は国際イモ年であった。国連食糧農業機関(FAO)での会議において、食料安全保障と貧困の削減におけるばれいしょを中心としたいも類の重要性に、世界の注目を集中させようとする決議案が採択されたことに基づく。FAO統計(2009年6月版)によれば2007年度のいも類の世界生産量はばれいしょが3億900万トン、キャッサバが2億1500万トンで、さつまいもも1億700万トンに達し、大麦にほぼ匹敵する第8番目の主要作物である。産地としては毎年世界の80%以上が生産されている中国を含むアジア地域が第1の主要産地で、アジアで世界全体のさつまいも生産量の85%以上を占める(表1)。近年アジアでは栽培面積も収穫量も減少しているが、アフリカではさつまいもの栽培面積が徐々に増加し、1994年から2003年の10年間にほぼ2倍に増えている。特にナイジェリア・ウガンダなどサハラ以南の増加が著しい。一般にアフリカなど熱帯のさつまいも栽培は小規模農家による自給自足的色彩が濃く、生いもやいも粉の形でいまだに主要な食糧源となっている。そして生いもは比較的狭い地域内で生産と消費が行われている。


表1 さつまいも主要生産国の統計
*FAO統計2006年

 アジアではさつまいもは蒸したり焼いたり直接食用として供せられる他に、牛豚の飼料や、いも粉やでん粉に加工され、多目的に利用されている。近年、中国などでは生活水準が高くなるにつれて米や小麦などに置き換わり、主食としてのいもの食用需要が減少する代わりに飼料用やでん粉など加工用需要が増加している。そして、米国や日本などの先進国では健康野菜としての需要傾向が見られる。


2.作物としてのさつまいもの特徴1)

省エネルギー作物の優等生

 水稲・とうもろこし・麦類・豆類など多くの栽培作物のなかで、いも類は総じて光合成効率が良く、エネルギー源としてのでん粉を多く蓄積することが出来る。とりわけさとうきびを除くとさつまいもは単位面積あたりの供給熱量の生産能力が主要作物の中で最も高い(表2)ので、穀類などより多くの人口を支えることができる2)。また、痩せ地で手間を掛けずに粗放に栽培してもある程度の収穫が期待でき、そういった特徴から比較的貧しい地域や、干ばつなどで他の作物が取れない飢饉の時の救荒作物として重要な作物となってきた。また、近年、多くの作物が化学肥料などの使用を通して、その収穫が石油エネルギーに大きく依存している。その点、さつまいもは窒素同化能を持つ微生物と共生していることが明らかになり3)、投与エネルギー以上の回収エネルギー(収穫)が期待でき、省エネルギー作物の優等生の位置にある。したがって、主要作物のなかでCO2削減に貢献できる環境に最も優しいエコ作物といっても過言ではない。このような特徴を持つことから、宇宙ステーションでの長期滞在用に食料自給する作物として候補になり、NASAがアメリカ南部のタスキギ大学に水耕栽培などの研究委託しているほどである4)。以上のように作物として多くの長所がある一方で、さつまいもは穀類に比べてはるかに水分が多く、腐敗や病害虫などの各種ストレスにも弱く、低温障害感受性もあることから貯蔵性に乏しい弱点がある。各種ストレスにより傷害を被ったさつまいもは臭くて苦くなり価値がなくなる。これはさつまいも特有の二次代謝物としてイポメアマロンなど種々のフラノテルペン化合物を生成するためである。このことから元々は商品作物として大量栽培されるのではなく、人々が干ばつなどに備えて、自家用に家や畑の周囲の空き地栽培し、余りものを商品として近くの市場に持っていくような作物であったと思われる。この貯蔵性の弱点を克服する手段として、人々は大量に収穫できたときに、乾燥して干しいもやいも粉にしたりして貯蔵性を高める工夫をしてきた。原料用さつまいもの主要産地である南九州では、さつまいもでん粉を調製し主として糖化原料に用いてきた。


表2 主要作物の単位面積当たりのカロリー生産効率
坂本・(6)より引用。*FAO統計1982−1984を用いて筆者計算

3.我が国と南九州のさつまいもの現況

製造原料としての用途が85%を越える

 我が国のさつまいもの生産量は、全国的に見るとここ10年は約100万トンで推移しており、そのうち鹿児島では全国の約40%、40万トンぐらいが毎年生産されている。全国的には38―46%が青果用で、8.5―10%が干しいもやかりんとうなど加工食品用として消費されている。ところが鹿児島県では焼きいもなど直接食用にされる分はわずか5〜6%にすぎない。その代わりに図1に示すようにでん粉用(2007年度40%)、焼酎用(同46%)、加工用(同8%)のような製造原料としての用途が85%を超えることが特徴である。特に国産さつまいもでん粉は鹿児島でのみ生産されている。また、全国的統計でアルコール用が2003年度から急激に伸びているが、これは近年の本格焼酎ブームのためである。10年前はでん粉用の約4分の1程度であったが2005年度に遂にでん粉用需要を追い越すまでに至った。


図1 鹿児島県におけるさつまいもの用途別生産

 表皮が赤いベニアズマや高系14号などの青果用さつまいもは首都近郊の千葉県・茨城県・埼玉県などが主産地で、表皮が白いコガネセンガンやシロユタカなど原料用さつまいもは鹿児島県、宮崎県が主産地である。そのため、鹿児島は生産量ベースでは長く全国1位にあるが、生産額ベースでは、価格的に有利な青果用の占める割合が高い千葉に平成元年頃から15年までは全国1位を譲ることになる。10アール当たりの収量は全国平均が約2.5トン、鹿児島ではここ10年ほぼ3.0トンで推移している。

 近年、消費者の健康志向や自然食品志向が高まるなかで、健康野菜としてのさつまいもが見直されつつある。主な栄養成分はでん粉であるが、ビタミンCをはじめとする各種ビタミン類、カリウムなどのミネラル類を豊富に含み、それに加えて生活習慣病予防に繋がる良質な食物繊維を比較的多く含むという特長があるからである(表3)。また、在来種の山川紫など肉色が紫色系統の品種はアントシアン色素含量が高く、その肝機能改善効果や抗酸化機能が注目されている5)


表3 さつまいもとご飯の栄養価の比較
五訂日本食品標準成分表
注:イモは廃棄量10%とする

 でん粉用として当初開発されたコガネセンガンであるが、焼酎原料に用いた場合、いも焼酎らしい甘い香りの焼酎ができるといわれ重宝がられている。上記の紫いも系のいもやカロチン系のいもで作るとまた、別の酒質の焼酎ができることがガスマス香気分析で明らかになり6)、焼酎原料用の新品種として蒸煮時のでん粉糖化が少ないジョイホワイトや紫いも系ムラサキマサリなども、(独)九州沖縄農業研究センター(旧九州農業試験場)で育成された。従来の原料用さつまいも品種の育種目標は、高収量、高でん粉、耐病性と決まりきったものであったが、この他にトキマサリなど近年は焼酎原料として興味深い特性を発揮する育種選抜も行われるようになってきた7)


4.さつまいもでん粉の現況

製造コストと品質の改善は急務

 2008年産のさつまいもでん粉は鹿児島でのみ14万8000トンの原料いもから約4万5000トン生産されている。2006年度産さつまいもでん粉5万8000トンの用途は85%が糖化用で,残りのわずか15%(約9000トン)が固有特性を生かしたくず菓子や春雨・くずきり用の食品用である(農水省資料)。一方同じ国産でん粉であるばれいしょでん粉では、固有用途にもとづく食品用が約40%(約9万トン)もあり、さつまいもでん粉に比べて多い。この理由は、ばれいしょでん粉には、糊化温度が低く、低濃度でも糊の粘度が高い上に透明という他のでん粉にはない特徴があるからである。さつまいもでん粉は地下でん粉でありながら、穀類などの地上でん粉とばれいしょなどの地下でん粉の中間の性質を示す。いいかえれば、平均粒径や糊化特性いずれの項目に関しても、最も平均的な数値を示し、特徴に乏しいでん粉である8)。しかも、でん粉乳のまま一旦貯留する旧来のでん粉製造方式で作られたさつまいもでん粉は、ばれいしょでん粉より品質が良いとは言い難い。もし、精製度など品質に優れ価格的にも有利であれば、特徴がなくともおそらく汎用性にすぐれた性質が生かせたのであろう。しかし、残念ながら、ばれいしょでん粉に比べても、精製度が低く価格が高くなっている。そのため、さつまいもでん粉は高級菓子用に用いる葛でん粉に似た糊化特性を持つにもかかわらず、食品用としての固有用途がほとんど伸びずに、輸入タピオカでん粉に徐々に置き換わられている。そして関税が無税であるとうもろこしの輸入枠を得るためのいわゆる「抱き合わせ措置」による保護の下、でん粉の固有的性質を問わない糖化用にもっぱら消費されてきた。その抱合せ措置も2007年度から品目別経営安定対策という新制度に移行し9)、従来の保護政策が見直しされ、徐々に厳しい状況に立たされている。従って、さつまいもでん粉にとって、製造コストと品質の改善は急務である。2008年度には、鹿児島県に20社21でん粉工場が操業してたが、ほとんどの工場では設備が老朽化して生産効率が悪く、製造コストはばれいしょでん粉の1.6倍といわれている10)。また、精製したでん粉を直ちに脱水分離・乾燥することなしに、生粉溜で一旦貯留し、いもの擦り込み時期が終わってから、回収、脱水、乾燥するといういわゆる「貯留でん粉方式」をとっている工場では、貯留の際に微生物の影響で異臭をもつようになり,損傷でん粉も発生して品質劣化が起きている。このような状況を打破する施策としてJA鹿児島きもつきがばれいしょでん粉工場並の近代的な製造設備を備えた「同時でん粉乾燥方式」の新西南工場を大隅半島に建設した。2009年10月1日から操業が始まり11)、今年度は原料さつまいも2万トンから6000トンの食品用でん粉を製造する計画である。


5.原料用さつまいもとさつまいもでん粉の今後に向けて

(1) 近代化設備によるでん粉製造コスト低減化と品質向上が急務

 さつまいもが琉球国を経て1705年に鹿児島に伝来して300年余年が過ぎた。その間、さつまいもは飢饉のときの最後の食料として民の命を救い,焼酎となって民を癒やしてきた。今日では、上述のビタミン、ミネラル、食物繊維以外のアントシアニン、カロチンといった色素成分にもさまざまな機能性が見出され,健康野菜としてのイメージが定着しつつある。鹿児島県の種子島では紫いも系の「種子島紫」とカロチン系の「安納芋」を青果用ブランド品種として近年普及拡大に成功している。

 一方で、南九州の原料用さつまいもを取り巻く状況は徐々に厳しくなってきている。上述の原料さつまいも12万トン以上の大きな消費先であった糖化用国産でん粉の「抱き合わせ措置」は、19年度から価格調整制度に基づく「品目別経営安定対策」での支援に移行した。原料用さつまいもの用途のうち、でん粉用用途の減少分を補っていた芋焼酎ブームも、2008年秋の汚染米騒動以来陰りが見え始め、従来のような焼酎用需要増が見込めなくなった。南九州のさつまいも農家にとって大きな転換期を迎えることとなった。

 さつまいもは冒頭でも述べたように、台風常襲地帯である南九州にとって、気候や地域性に適した畑作の基幹作物であり、その重要性は他の作物で置き換えることはできない。そのため、南九州では「実需に応じた生産」という経済原則が通用せずに、「農家の生業を守るためにさつまいも生産とでん粉製造を継続する」ことが前提とならざるを得ないのが実情である。

 ところで「さつまいもでん粉の需要拡大を目指すためにはどうしたらよいか」という半世紀前からの課題に対し、数多くの固有用途開発の研究がなされたが、残念なことに決定的な成果は出せなかった。その理由は、すでに述べたように余りにもさつまいもでん粉の性質が「平均的であり、特徴に乏しい」からである。

 したがって、今、固有用途を見つける努力に全力を傾けるより、むしろでん粉工場の改造にとりかかり、近代化製造設備によるコスト低減化と品質向上を目指す方が先決ではなかろうかと考える。完全に輸入でん粉並の低価格にできなくても、少しでも近づけることができれば、それに応じた固有用途の拡大が可能となると考える。したがって、製造コスト削減と品質向上を達成するために、上記の新西南工場のように、近代設備を整えたモデル工場を南九州に一つでも多く設立できるよう、意欲ある経営者のいる企業体に公的資金を重点配分していくべきであると思われる。

 新方式の工場では、糖化用ではなく食用でん粉の用途拡大を目指す必要がある。そのためには、やはり従来のさつまいもでん粉とは性質の異なった新製品が欲しくなる。この観点から農水省作物研究所で開発された低温糊化性でん粉をもつ青果用新品種クイックスィートは可能性を秘めている12)。この新しいさつまいものでん粉はばれいしょでん粉より低い温度で糊化し、しかも糊化エネルギーも小さい。筆者の研究室では旧農研機構九州沖縄農業研究センター・サツマイモ育種研究室と共同で、このクイックスィートからでん粉を抽出し、その性質を詳細に分析した。図2に示すように糊化した後のでん粉ゲルを低温で放置したとき、非常に老化し難いことを見出した13)。でん粉ゲルの老化が遅いという性質は、くずまんじゅうなどの水菓子や、ピーナッツ豆腐など食用に利用した場合に特長として期待される性質である14)。現在、鹿児島県内の2企業がクイックスィートのでん粉を製造販売している。2008年10月1日に食品衛生法施行規則の一部を改正する省令の公布が行われ、ヒドロキシプロピルでん粉のような耐老化性を持つ加工でん粉が食品添加物として取り扱われることになった15)。2011年4月1日以後は食品添加物として表示義務が生じるので、天然でん粉で耐老化性をもつ上記の新規でん粉の需要は今後増加すると期待される。

 クイックスイートは表皮の色が赤い青果用系統なので、現在は表皮の白い原料用系統で低温糊化でん粉をもつ品種の選抜が行われている16)


図2 低温糊化性でん粉をもつさつまいも新品種

(2) カットいもの形態で中食や外食業界用に

 従来、糖化用にさつまいもでん粉の80―85%が消費されていた。原料さつまいも12万トン以上に相当する。抱き合わせ制度の廃止ということで、将来的にこの12万トン分の原料さつまいもの需要がいつまで維持できるか問題である。「品目別経営安定対策」への移行後に出来るだけ速やかに新たなでん粉需要が立ち上がり糖化用需要の減少を少しでも補てんできればよいのだが、上記の新規さつまいもでん粉による食用需要だけではおそらく補てんできないと思われる。したがって、この需要減を補う新たなさつまいも用途を、他の施策事業で生み出す必要がある。さつまいもを原料とするバイオエタノールやバイオプラスチック生産への転換は技術的には可能だが、生産コストの面からはまだまだ実用化は難しいと思われる。

 鹿児島で栽培されているさつまいもは、もっぱら表皮が白い原料用品種である。でん粉含量については焼酎収量やでん粉収量に直接反映されるので評価対象になるが、形状については問われることがないので、大きさや形が相当不揃いである。青果用は外観の良さで価格が決まるので、形や大きさがきちんと整うように丁寧に栽培しないと青果市場で高く引き取ってくれない。ただし、原料用さつまいもといってもコガネセンガンのように、味は青果用と比べても決して遜色のないものが多い。したがって、原料用さつまいもを調理に適した形状に予め整えて、青果用として流通できればかなり需要が見込めるのではないだろうか。すなわち、いもペーストにまで半加工しなくても大学いも用のスライスやフライドポテト用の短冊形など、いわゆるカットいもの形態で中食や外食業界用に流通させるような事業を推進できれば、鹿児島県の余剰さつまいも問題の解決法の一つになるのではと思われる。カットいもの褐変防止や雑菌の増殖を防ぐ流通過程に関する技術課題については、すでに鹿児島県農業開発総合センター内の農産物加工研究指導センターで基礎研究がなされている。

 以上、表4にまとめているように、鹿児島県の原料用さつまいも生産を継続発展させるためにまず為すべきことは 1)低温糊化性耐老化性でん粉をもつ原料用さつまいも品種の普及 2)製造コスト削減と品質向上を図るために、近代化設備を導入したモデルでん粉工場の増設 3)カットいも製造と流通システムの推進事業などではなかろうか。


表4 原料用さつまいもの発展課題

6.おわりに

 近年、中国、インドなどの新興国は、経済成長が著しく食生活の欧米化が急速に進み、農産物輸出国から輸入国に転じている。また、食料輸出国オーストラリアでは干ばつによる被害が近年しばしば起こるようになってきている。このように食料資源を取り巻く世界の情勢が急激に厳しくなり、各国が農産物の輸出規制をする動きが出てきた。したがって、従来のように工業製品で外貨を稼いで、そのお金で農産物を輸入する方が経済効率上好ましいという考えが通用しなくなってきた。すなわち、食料自給率の向上や食料備蓄はエネルギー資源確保と同等に国の施策として最優先事項となり、国の将来を考えたときに国民の命を直接支える食糧資源の確保は危機管理あるいは国家安全保障の観点から論ずべき時代になった。

 我々の先達は病害虫に強いさつまいも品種を根気強く育種選抜してきた。近年、さつまいも遺伝子の形質転換技術が大きく進歩しつつある。韓国のグループによるベクターを用いたストレス耐性遺伝子の導入17)や、石川県立大学のグループによるRNA干渉法による高アミロースでん粉の創出などは注目される技術18)である。特に後者の方法は外来遺伝子を導入するのではなく、本来備えている遺伝子の発現を抑制することで、新しい形質を持った植物体が創製できる。さつまいもは通常は栄養繁殖で増やすので、稲の組替え体の場合のように花粉の飛散を閉じこめる必要がない。したがって、これら形質転換体の開発と普及が、許可されれば比較的容易に推進できると考える。これらの新しい育種技術を駆使し、地球温暖化で砂漠化が進む地域にも適応できるさつまいもや、南方地域に常在するアリモドキゾウムシなどの虫害を受けてもファイトアレキシン(苦み物質)を出さないさつまいもなどが創製されるのが今後期待される。

 歴史上多くの国で、さつまいもは干ばつなどで主食の穀類が欠乏したときに、世界の多くの国で人々の命を救ってきた。世界人口の増加や地球温暖化で、世界的な食糧危機がいつ起きてもおかしくない状況にある。さつまいもは飢饉のときに人々の命を救う救荒作物として、先達から大切に伝えられてきたことを決して忘れてはならない。「食」と「農」に関することは、経済効率のみで判断せずに、長期展望にたって複眼的な施策を立案すべきであると考える。


引用文献

1) 日本いも類研究会、さつまいもMini白書、p.1-90、(2008)
2) 坂本敏、熱帯のいも類 −さつまいも・ジャガイモ− 国際農林業協力協会、p.1-53(1987)
3) 安達克樹ら、日本土壌肥料学会2000年度大会講演要旨集(46)、p.64(2000年)
4) C.K.Bondi,et al.,“Sweetpotato technology for the 21st century”,Taskegee University,p.110-119(1992)
5) 吉元誠ら、食品と開発、33、15-17(1998)
6) 神渡巧ら、日本醸造協会誌、101、437-445(2006)
7) http://www.knaes.affrc.go.jp/press/20071003/tokimasari.html
8) 菅沼俊彦、北原兼文、でん粉情報、2007年12号、1-4
9) 鹿児島県農政部、でん粉情報、2008年6号、22-24
10) 田之上隼雄、でん粉情報、2008年度6号、7-21
11) ALIC鹿児島事務所、でん粉情報、2009年10号、23-24
12) K.Katayama et al.,Starch,54,51-57(2002)
13) K.Kitahara et al.,J.Appl.Glycosci.,46,391-397(1999)
14) 片野豊彦、でん粉情報、2008年度7号、1-7
15) 山手政伸、でん粉情報、2008年11号、4-9
16) 片山健二、でん粉情報、2008年度3号、1-4
17) S.Lim et al.,Abstract book of 2nd Japan-China-Korea Workshop on Sweetpotato(Miyakonojo),KONARC,p.14-15(2006)
18) S.Shimada et al.,Plant Biotechnology,23,85-90(2006)




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