畜産物の需給動向

 3 豚肉 


▼生 産
14年度の生産量は、87万1千トン(1.0%)とわずかに増加
 豚肉の生産量は、飼養戸数の減少に伴う子取り用めす豚頭数の減少から、昭和60年代をピークに減少傾向で推移していたが、14年度は、870,984トンと対前年を約9千トン(1.0%)上回った(図4、P.88、99)。
 と畜頭数は、6年度以降減少傾向にあるが、14年度は16,263,854頭(0.4%)と対前年度並みとなった。
 平均枝肉重量は、増加傾向にあり、14年度は、平均76.5kg/頭(0.7%)となった(図5、P.88)。



豚肉等の関税緊急措置、14年8月1日に発動。続いて15年度も3年連続発動。
 豚肉等の関税の緊急措置が平成14年8月1日から発動された。これは14年4月から6月までの豚肉等の輸入量が218,151トンとなり、あらかじめ財務省が告示した第1四半期の発動基準数量207,038トン(過去3年における当該期間中の平均輸入量の119%)を超えたため、関税暫定措置法に基づき15年3月末まで基準輸入価格をWTO譲許水準に引き上げたものである。
 15年度も、15年4月から6月までの豚肉等の輸入量が239,803トンと第1四半期の発動基準数量220,706トンを超えたため8月1日から緊急措置が発動され、3年連続となった。
 制度導入後の同措置の発動は、7年11月〜8年3月、8年7月〜9年3月、9年4月〜6月、13年8月〜14年3月、14年8月〜15年3月に続いてこれで6度目。
発動後の基準輸入価格は、13年度、14年度、15年度ともに以下のとおり。
・枝肉  409.90円/Kg → 510.03円/Kg
・部分肉 546.53円/Kg → 681.08円/Kg