畜産物の需給動向

 2 牛肉 


▼交雑種(F)の取引動向
F1飼養頭数、引き続き減少
 交雑種(F1)の飼養頭数は、9年以降増加していたが、14年以降は減少傾向で推移している。16年では608,800頭(▲3.3%)と前年と比べてやや減少した。なお、交雑種(F1)の飼養頭数が肉用牛合計に占める割合は、前年から0.7ポイント低下し21.8%となった(図30、P.84)。 

 乳用牛への黒毛和種の交配状況は、平成10年の37.6%を減少傾向で推移しており、平成15年は前年並みの27.3%となった(図31、P.87)。

 交雑種(F1)の子牛価格は、13年度にはBSEが確認された9月までは堅調に推移していたが、その後は卸売価格の低下に伴って大幅に下降した。しかし、14年度以降、子牛価格、枝肉卸売価格ともに急速に回復した。15年度には11年4月時点に比べて、枝肉卸売価格は5割程度高い水準で推移している。一方、子牛価格は、ほぼ同水準にとどまっている。(図32、P.79、85)。


図30 交雑種(F1)の飼養頭数
図31 乳用牛への黒毛和種の交配状況


資料:農林水産省「畜産統計」、「家畜の飼養動向」
 注:各年2月1日現在
資料:(社)日本家畜人工授精師協会
 注:平均は都道府県毎の黒毛和種授精牛の割合(%)を各年2月1日時点の成畜飼養頭数に加重平均したもの。

図32 交雑種(F1)の肉用子牛価格と枝肉卸売価格

 

 
資料:農林水産省「食肉流通統計」、農畜産業振興機構調べ
注1:11年4月を100とする指数
 2:消費税を含む。