畜産物の需給動向

 2 牛肉 


▼飼養動向
17年2月の肉用牛の飼養頭数は、肉用種は前年並み、乳用種はやや減少し、274万7千頭(▲1.5%)
 肉用牛の飼養頭数は、7年以降、減少傾向で推移していたが、1 4年にはB S E発生の影響による出荷繰り延べなどによりわずかに増加した。しかし、1 5年以降、再び減少に転じた。品種別に見ると、肉用種は、減少傾向で推移していたが、1 4年にはわずかに増加し、1 5年以降は前年並みで推移した。交雑種を除く乳用種は、8年以降、1 4年を除き減少している。交雑種は1 1年にはかなり大きく、1 2年、1 3年にはわずかに増加したが、1 4年以降は減少に転じた。この結果、1 7年の肉用牛の総飼養頭数は、2 , 7 4 7 , 0 0 0頭(▲ 1.5%)となった。

 飼養戸数は、小規模層を中心に一貫して減少傾向にあり、1 7年には8 9 , 6 0 0戸(▲4 . 6%)となった。一方、1戸当たりの飼養頭数は3 0 . 7頭(3 . 4%)と規模拡大が着実に進んでいる(図1、P.166)。

 飼養頭数規模別頭数をみると、1 7年には「9 頭以下」、「1 0 0頭以上」の階層で減少した一方、「1 0〜9 9頭」の層では、ほぼ前年を上回った。なお、「2 0 0頭以上」の階層の飼養戸数が全体に占める割合は、2 . 6%に過ぎないが、飼養頭数では46.5%を占めている(図2)。

 飼養頭数を都道府県別に見ると、乳用種の多い北海道がシェア1 6 . 3%と第1位で、次いで肉用種の多い鹿児島県が1 2 . 7%となっている(図3)。



図1 肉用牛の飼養戸数、頭数の推移
図2 肉用牛の飼養頭数規模別頭数の構成比


資料:農林水産省「畜産統計」
注1:各年2月1日現在
注2:「畜産統計」での牛の区分は次のとおり
肉用牛−肉用種(和牛等)
−乳用種(肉用を目的として飼養されている乳用種及び交雑種(F1))

資料:農林水産省「畜産統計」
 注:各年2月1日現在

図3 肉用牛の飼養頭数上位5道県

 

 
資料:農林水産省「畜産統計」
 注:平成17年2月1日現在