畜産物の需給動向

 2 牛肉 


▼消費
16年度の推定出回り量は、国産品は前年度並み、輸入品は大幅に減少し、合計で80万9千トン(▲10.5%)とかなりの程度減少
推定出回り量
 牛肉の推定出回り量は、1 3年度にはB S Eの影響で消費が落ち込み、大幅に減少した。1 4年度には、回復傾向で推移し、前年度をわずかに上回った。1 5年度には、ほぼ前年並みで推移したが、1 2月の米国でのB S E発生により、国内消費の4分の1を占める米国産の輸入停止に伴う供給面の状況が変化し、需要の一部が手当できなかったことなどにより、1 6年度は前年度に比べて1 0 . 5ポイント低下し、8 0万9千トンとなった(図13、P.152)。

 牛肉の消費構成では、8年度にその他(業務用、外食用)が半数を超え、徐々にシェアを増加させていたが、1 5年度には前年度をわずかに下回った。(図14、P.149)。

 牛肉需要量の約3割を占める家計消費は、1 3 年度は、B S Eの影響から消費量が大幅に減少したが、1 4年度にはかなりの程度回復した。しかし、1 5年度には再び減少し、1 6年には1人当たりの消費量は2 , 2 5 3グラム(▲6 . 4%)とB S E発生前(1 2年度)の7割程度にとどまっている(図15、P.148)。

 量販店での種類別購買数量構成割合を見ると、9年度以降、徐々に輸入牛肉の割合が増加していたが、1 6年度は米国産の輸入一時停止により、豪州産が増加した(図16、P.150)。


図13 牛肉の推定出回り量
図14 牛肉消費の構成割合


資料:農林水産省「食肉流通統計」、財務省「貿易統計」
   農畜産業振興機構調べ
 注:部分肉ベース
資料:農林水産省生産局畜産部食肉鶏卵課

図15 牛肉の家計消費量(1人当たり)

図16 量販店での牛肉の種類別購買数量構成比


資料:総務省「家計調査報告」 資料:農畜産業振興機構調べ
注1:日経POS情報により全国の主要地区量販店について集計したもの。
注2:購買数量は、統計上一般的に用いられているレジ通過1,000人
   当たりの購買数量(1カ月間の総購買数量/1カ月間のレジ通過総客数×1,000)である。