畜産物の需給動向

 5 牛乳・乳製品 


▼小売動向・販売数量(POSレジ通過客数千人当たり)
飲用牛乳等
5年間で加工乳、乳飲料は大幅に減少、はっ酵乳はわずかに減少
図26 飲用牛乳等の小売動向
牛乳は、1 4年度には前年度を上回っていたが、1 5年度には微減し、1 6年度には1 2年度と同じ水準となった。

 加工乳は、1 2年6月末に発生した加工乳などの食中毒事故の影響により毎年落ち込みが激しく、16年度には12年度を52.2ポイント下回った。

 乳飲料は、1 3年度は前年度並みであったが、加工乳と同じく食中毒事故の影響によりここ3 年間でかなり減少し、1 6年度には1 2年度を1 1 . 0 ポイントとかなり下回る水準となった。

 はっ酵乳は、1 2年度、1 3年度には減少傾向で、1 4年度には1 2年度を9 . 0ポイント上回ったが、1 5 年度から再び減少傾向で、1 6年度には1 2年度を1.3ポイント下回る水準となった(図26、P.189)。

資料:農畜産業振興機構調べ。
注1:平成12年を100とした指数である。
 2:日本経済新聞社のPOSサービス「NEEDS-SCAN」より作成。
 3:調査対象店舗数は、平成17年3月現在756店である。
 4:牛乳および加工乳は1リットル紙容器入り
その他の乳製品
5年間でバターは大幅減少、プロセスチーズ、ナチュラルチーズともに減少
>図27 乳製品の小売動向

 バターは、1 2年度以降減少傾向で推移し、1 6 年度には12年度を24.9ポイント下回った。

 ナチュラルチーズは、1 2年度、1 3年度には減少し、1 4年度には再び増加したが、1 5年度から減少傾向で推移し、1 6年度には1 2年度を1 6 . 6ポイント下回る結果となった。

 プロセスチーズは、近年減少傾向で推移しており、16年度には12年度を8.3ポイント下回った。

 アイスクリーム(プレミアムタイプ)は、1 2 年度以降減少傾向であったが、1 4年度、1 5年度には前年を上回り、1 6年度には再び1 2年度と同じ水準まで減少した。

 生クリーム類(植物性油脂由来も含む。)の小売は減少傾向で、1 6年度には1 2年度を6 . 4ポイント下回った(図27、P.200)。

資料:農畜産業振興機構調べ。
注1:平成12年を100とした指数である。
 2:日本経済新聞社のPOSサービス「NEEDS-SCAN」より作成。
 3:調査対象店舗数は、平成17年3月現在756店である。
 4:生クリーム類は、脂肪の一部または全てを食物性脂肪に置き換えたものを含む。
 5:アイスクリームはプレミアタイプ。

一般輸入による指定乳製品等の輸入量、1 6年度は大幅に減少(▲4 8 . 5%)

  1 6年度の指定乳製品等の一般輸入(T E輸入)に よる輸入は、4 0 3件、3 4 6 . 7トンと前年度に比べ件数で2 8件増加したが、 数量は3 2 6 . 8トンと大幅に減少した(▲48.5%)。

 品目別内訳をみると、バター類1 2 3 . 0 トン(2 1 . 8%) は前年を上回ったが、粉乳類が1 1 8 . 9トン(▲7 3 . 8%) と大幅に下回った。全輸入量の約7割は、このバター類と粉乳 類で占められている。次いでホエイ類8 3 . 3トン(▲4 . 5%)、 れん乳類2 1 . 5トン(▲2 8 . 6%)と続き、伸びたのはバター類だけであった。