豚肉の推定期末在庫量は、近年、国内生産量や消費量などの増減といった国内需給のほかに、関税の緊急措置発動や海外での家畜疾病の発生に伴う輸入量の変動を受けて増減している。1 3年度以降、米国、デンマーク、カナダなどを中心に全体の輸入量が拡大するとともに、在庫量の規模も確実に拡大する傾向にある。

　1 6年度は４年連続して８月１日に発動された関税の緊急措置のため毎年７月に駆け込み輸入による急増が目立ち、在庫率は１（およそ１ヵ月分）前後で推移していたが、年度末には徐々に積み上がり、1 7 7 , 1 7 6トン（1 7 . 4％）となった。このうち輸入品が９割を占めた（図17、P.170）。