<%@LANGUAGE="JAVASCRIPT" CODEPAGE="932"%> 畜産 国内編2007年度/畜産物の需給動向 5. 牛乳・乳製品-乳製品
畜産物の需給動向

 5. 牛乳・乳製品 


▼乳製品

脱脂粉乳
18年度の推定期末在庫量は6万8千トンと減少、
大口需要者向販売価格は前年度をわずかに下回る(▲1.1%)

図14 脱脂粉乳の生産量と輸入量
図15 脱脂粉乳の推定期末在庫量

 脱脂粉乳の需給は、14年度以降需給が緩和し、過剰在庫の解消が課題とされていることに加え、生乳生産量が減少していることなどから、18年度の生産量は前年度をかなりの程度下回る177,034トン(▲6.7%)となった。また、期末在庫量は、18年度途中に調査対象が拡大しているため、一概には比較できないものの、17年度末の7万5千トンから7千トン減少し、6万8千トンとなった。これは、新規用途の開発や、輸入調製品および飼料用との置き換えなど在庫削減対策が講じられた結果とみられ、6年ぶりに7万トンを下回った(図15、P.207)。また、輸入量はカレントアクセス分として3,289トンが輸入され、その他と合わせて3,378トンが輸入された。



図16 脱脂粉乳の大口需要者価格
図17 脱脂粉乳の流通ルート(平成17年度推計)

 大口需要者向販売価格は、14年度に前年度並み(▲0.3%)であったが、在庫過剰感から、15年度は微減(▲0.5%)し、16年度以降は3年連続で前年度をわずかに下回り、18年度には、平均で13,017円/25キログラム(▲1.1%)となった(図16、P.212)。

 17年度における脱脂粉乳の推定供給量202,500トンのうち、乳業メーカーの社内消費仕向けが32.1%、社外販売が67.9%となっている。社外販売量137,400トンのうち需要者に直接販売されるのは、29,200トン(社外販売量の14.4%)である(図17)。



バター
18年度の推定期末在庫量は2万3千トンに減少、大口需要者向販売価格はわずかに低下(▲0.3%)

図18 バター、クリームの生産量・輸入量
図19 バターの推定期末在庫量

 バターの生産量は、16年度にはわずかに減少(▲1.2%)したが、17年度は乳製品向け生乳処理量が増加したことから、85,467トン(6.1%)とかなりの程度増加した。18年度は、生乳の減産計画下で、特定乳製品向け仕向け量が減少したことから、前年度をかなりの程度に下回った(▲8.7%)

 また、18年度のクリーム等の生産量は、デザート用向けの販売が好調だったことなどから前年度を6.4%上回る97,926トンとなった。(図18、P.206)。

 バターの推定期末在庫量は、飲用牛乳等の需要動向に左右されながら、増減を繰り返し推移しているが、17年度は、生産量が前年度と比べかなりの程度増加し、推定期末在庫量は31,040トンとなり前年度末より5,277トン増(20.5%)と大幅に増加した。18年度は、脱脂粉乳と同様、減産計画下で生乳生産量が減少したこと、カレントアクセス分輸入量の減少などから、期末在庫量は前年度を8千トン下回る2万3千トンとなった。(図19、P.207)。



図20 バターの大口需要者向販売価格
図21 バターの流通ルート(平成17年度推計)

 大口需要者価格は、14年度、15年度には前年をわずかに上回ったが、16年度以降前年度をわずかに下回る水準で推移し、18年度は平均で945円/キログラム(▲0.3%)となった(図20、P.212)。

 17年度におけるバターの推定供給量84,700トンのうち、乳業メーカーの社内消費仕向けが10.4%、社外販売が89.6%となっている。社外販売量75,900トンのうち需要者に直接販売されるのは、7,600トン(社外販売量の9.0%)にすぎず、主に大手乳業系列販社、乳製品卸などを含む一次卸売が67,800トン(同80.0%)を占め、二次卸売を経由するのは22,300トン(同26.3%)となっている。(図21)。



チーズ
18年度、総消費量は過去最高の27万トン台に

図22 チーズの総消費量と国産割合
図23 ナチュラルチーズの生産量・輸入量

 チーズ(ナチュラルチーズとプロセスチーズ)の総消費量は、7年度に20万トン台に乗り、その後も多少の増減を繰り返しながら、おおむね増加傾向で堅調に推移してきた。17年度には、261,822トン(▲1.5%)とわずかに減少したものの、18年度は過去最高の27万トン台に達した。(図22、P.208)。安定した伸びを示していたプロセスチーズの消費量が、18年度には117,340トン(▲0.8%)と微減したものの、直接消費用ナチュラルチーズ(プロセスチーズ原料用以外のものを指し、業務用その他原料用を含む)が152,719トン(6.4%)とかなりの程度増加し、総消費量の増加を支えた。

 国産ナチュラルチーズの生産量は堅調な需要の拡大を背景に、17年度には38,574トン(15.4%)、18年度は39,802トン(3.2%)と増加している。このうちプロセスチーズ原料用は、おおむね2万トン前後で推移しているが、18年度は23,562トン(▲4.3%)と減少した。一方、直接消費用は、17年度に13,941トン(15.2%)、18年度は16,237トン(16.5%)と着実に増加の傾向をみせている。(図23、P.208)。



 
アイスクリーム

図24 18年度のチーズ総消費量の内訳

18年度生産量はかなりの程度増加、輸入量はやや減少

図25 アイスクリームの生産量と輸入量


 ナチュラルチーズ全体の輸入量は14年度以降、18〜20万トン台で推移しており、国際的な需要の高まりや主要な輸入先である豪州における干ばつなどによるチーズの輸入価格の上昇があったものの、18年度は前年度比3.4%増の204,374トンとなった。うち直接消費用は136,479トン(5.3%)、プロセスチーズ原料用は67,895トン(▲0.1%)となっている(図24、P.208)。

 また、総消費量における国産の割合は15.8%と前年度と同ポイントとなった。(図22、P.208)。

 アイスクリームは、近年、多彩な品揃えにより、女性を中心に購買頻度が高まっている。15年度以降は4年連続で前年度を上回っており、18年度は暖冬の影響もあって、特に冬場の生産量が前年度をかなり大きく上回って推移した結果、132,509キロリットル(10.6%)となり、14年度と比べ3割増となった。

 輸入量は、17年度にかなり大きく減少し(▲13.0%)、18年度も引き続き減少、18,473トン(▲4.3%)となった(図25、P.210)。