畜産物の需給動向

 5. 牛乳・乳製品 

▼生乳生産量
20年度の生乳生産量は794万4千トン(▲1.0%)と前年度を下回る

図2 生乳生産量と経産牛1頭当たり乳量(全国)
図3 生乳生産量

 生乳生産量は、平成元年度の806万トン以降800万トン台を維持し、ピーク時の8年度は865万9千トンを記録して以来、都府県での減少が影響し、おおむね減少傾向で推移してきた。

 18年度は、需給緩和を背景とした生乳の減産型計画生産が実施されたことから、前年度を2.6ポイント下回る809万1千トンとなった。19年度も引き続き、減産計画が実施されたことから、802万4千トン(▲0.8%)と前年度を下回った。しかしながら、内訳を見ると、北海道は生産量が増加傾向にあるチーズやクリームなど乳製品向け需要が増加したことなどから、前年を上回ったものの、都府県は飼料価格の高騰の影響があったものとみられ、生乳生産量は前年を下回った。20年度は、18年、19年度における乳製品の過剰在庫対策による減産、畜産環境問題、後継者問題のほか19年度後半からの飼料価格の高騰などを受け、主に都府県での酪農家が急激に減少したのが影響し、前年度を1.0ポイント下回る794万4千トンと20年ぶりに800万トンを下回った。

 全国の経産牛1頭当たり乳量を見ると、20年度は19年度に続いて前年度を上回り、1頭当たり8,012キログラムとなっており、減産計画を背景に、乳量成績の悪い乳牛のとう汰が行われたことが、乳量増加の要因の一つとみられる(図2、3、参考資料P55)。


牛乳等向け処理量
乳製品向け処理量
20年度の飲用牛乳等向け処理量は、
6年連続減少し441万2千トン(▲2.1%)
20年度の乳製品向け処理量は、
345万3千トン(0.6%)に増加
図4 用途別処理量の推移
図5 生乳の需給構造の概要(平成20年度見込み)

 飲用牛乳等向け処理量は、その他飲料との競合が厳しくなったことなどから飲用牛乳の消費が伸びず、平成6年をピークにおおむね減少傾向で推移している。18年度は天候不順などもあり462万トン(▲2.5%)、19年度は低脂肪牛乳などの成分調整牛乳や需要が拡大している乳飲料の生産量が前年度を上回ったものの、引き続きその他飲料との競合により消費は伸び悩み、450万8千トン(▲2.4%)と前年度をわずかに下回った。20年度においても、引き続き減少傾向となっており441万2千トン(▲2.1%)と6年連続の減少となった(図4、参考資料P55)。

 乳製品向け処理量は、牛乳等向け処理量が減少しているため前年を上回って推移していたが、18年度は減産型計画生産の実施により生乳生産量が減少したことにより、338万9千トン(▲2.4%)と4年ぶりに減少した。19年度は、引き続き減産型計画生産が実施された中、乳製品向けのうちクリーム、チーズ向けなどその他乳製品向けが8.5%増加した結果、合計343万3千トン(1.3%)となった。20年度は、19年度に引き続きクリームやチーズなど向け生乳が増加したことから345万3千トン(0.6%)と2年連続で前年度をわずかに上回った(図4、参考資料P55)。

 20年度の総供給量は生乳ベースで国内生乳生産量約794万トン、輸入乳製品(生乳ベース)約351万トンと見込まれる。国内生産量のうち、飲用向けに約56%、乳製品向けに約44%が供給されたことになる(図5、参考資料P55)。