畜産物の需給動向

  1. 概況  

20年度の畜産物の消費量は、0.8%増

図1 畜産物の需要量の推移
図2 畜産物の生産量の推移

 畜産物の需要量は、牛肉の需要量が19年度並み、生産量及び輸入量がともに増加した豚肉、鶏肉の需要量が各々1.5%、0.6%の増加、一部の品目で価格が高騰した牛乳・乳製品の需要量は7.6%の減少となった。

 「食料・農業・農村基本計画」(17年3月閣議決定)において1人1年供給純食料は、27年度における望ましい食料消費の姿として、牛乳・乳製品95キログラム(生乳換算。うち飲用39キログラム、乳製品55キログラム)、牛肉7.7キログラム、豚肉8.8キログラム、鶏肉9.1キログラム、鶏卵16キログラムとしており、牛乳・乳製品や牛肉の増加を見込んでいる。一方、20年度の実績(概算値)では、牛乳・乳製品86.3キログラム(うち飲用34.2キログラム、乳製品51.8キログラム)、牛肉5.7キログラム、豚肉11.7キログラム、鶏肉10.8キログラムとなった(図1、参考資料P15)。

 畜産物の生産量について見ると、牛肉は19年度に前年度を3.6%上回り、20年度も同1.0%上回った。豚肉は19年度に同0.3%下回ったものの20年度は同1.1%上回り、鶏肉は19年度に同0.6%上回り、20年度も同1.5%上回った。

 鶏卵の生産量は、19年度に前年度を3.4%上回ったものの20年度は1.5%下回った。

 牛乳・乳製品の生産量は、19年度途中に生乳の減産型計画生産の見直しが行われたが、19年度に同0.8%下回り、20年度も1.0%下回った(図2、参考資料P15)。


図3 畜産物の自給率の推移

 食肉の自給率は、18年度以降56%と横ばい傾向で推移している。牛肉は17年度以降43%で推移していたが20年度は1ポイント上昇し44%、豚肉は18年度以降52%で推移し20年度も52%、鶏肉は18年度以降69%で推移していたが20年度は1ポイント上昇し70%となった。

 一方、牛乳・乳製品は輸入量が大幅に減少したことから前年度を4ポイント上回る70%となった(図3)。

注:参考資料の値は、四捨五入の関係で文中の値とかならずしも一致しない。