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「第4回食育推進全国大会」への出展

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最終更新日:2009年8月26日

はじめに

 当機構では、食育推進運動の取り組みを行っており、今年度も畜産物の正しい知識の普及を目的に食育推進全国大会に出展しました。今年で4回目を迎える大会は、内閣府、島根県、島根県食育・食の安全推進協議会の共催で6月13日(土)〜14日(日)の2日間にわたり、島根県松江市にある「くにびきメッセ」において開催されました。平成17年7月に施行された食育基本法に基づき、平成18年3月に決定された食育推進基本計画では、毎年6月を「食育月間」と定め、食育を国民運動として推進しています。食育推進全国大会は、その中核的なイベントとして開催されているものです。
 今年の大会には、天候に恵まれたこともあり、両日あわせて1万3100人が来場しました。当機構の取り組みを大会全体の概要等と併せて報告します。

大会概要

 今大会は、「みんなで広げよう!食育の輪〜しまねから 未来へつなぐ 食の知恵〜」をテーマに、開会式、食育推進に関するポスター表彰、食育推進ボランティア表彰をはじめとして、講演会・シンポジウムや料理教室等の様々なイベントが、国や地方公共団体、教育、保育、保健医療、農林漁業、食品産業などの123団体100ブースによる多彩な展示が行われました。
 開会式では、小渕優子内閣府特命担当大臣が「食の安心・安全を揺るがす問題が生じ、食育の推進が大切になっています。食育の輪を広げる契機になることを期待している」とあいさつし、溝口喜兵衛島根県知事は「この島根から、全国に広がるようイベントを通じ食育について学び、考えてほしい」との熱いメッセージを述べました。

島根県の食と食育

 豊かな食材に恵まれた、開催地である島根県の食と食育について少しご紹介します。
 島根県は、出雲、石見、隠岐と歴史に育まれた地域からなり、海に望む豊かな自然に恵まれたところです。水の都と知られる松江市は、江戸時代の藩主松平治郷(不昧公)が茶人として名高く、菓子職人が競って献上したことから菓子文化が発達し、京都、金沢と並ぶ菓子処となりました。
 海水と淡水が入り混じった宍道湖では、国内生産量の3割以上を誇るヤマトシジミが捕れ、地元の大きな産業になっています。その他シラウオ、アマサギ(ワカサギ)、スズキ、コイ、モロゲエビ(ヨシエビ)、ウナギを「宍道湖七珍」といい湖の幸として名物料理になっています。
 日本海に面する島根は、対馬海流の影響を受けイワシ、アジ、サバ、イカ、カレイ、トビウオなど海の幸が豊富で、中でもトビウオは「あご」と呼ばれ、すり身で加工された大きな竹輪状の「あご野焼き」は、出雲地方独特の加工品として親しまれています。
 果物も豊富で、ブドウに、メロンに、西条柿などは品質も高く、ワインやお菓子などにも用いられています。牛乳やチーズにヨーグルトなどの乳製品も、安全性と高品質で注目を集めています。玄そばを甘皮ごと挽く一本挽きで色の黒さと香りの高さが特徴の出雲そばも有名です。
 島根を代表する農産物には米と和牛があります。米は、コシヒカリや新ブランド米の「きぬむすめ」が西日本を中心に良質・良食味な島根米として販売されています。また、島根米を加工して餅やアイスクリーム、菓子なども作られて県内外でも評判が高く人気があります。しまね和牛は性質がおとなしいため飼育しやすく、また早熟早肥で体格・体型に優れています。過去9回の全国和牛能力共進会において内閣総理大臣賞を二度受賞するなど常に上位を占め、全国的に高い評価を受けています。その肉は、鮮やかな色合いときめ細やかな「霜降り肉」、深いコクと風味豊かな味わいが特徴です。
 島根県農林水産部では健康福祉部や教育委員会などと連携を図り、平成17年7月の食育基本法施行時より食育推進の幅広い取り組みを積極的に行っています。県職員が直接現場へ出向いて、お話や意見交換を行う「しまね出前講座」は、食に関するテーマ等で昨年度78回実施され、延べ参加者数は約3000人となり、好評を得ています。その内、食育をテーマに小中学生を対象に行ったのは、10回で221人の参加がありました。今年度も「食育--農からのアプローチ」をテーマとして、「食」について食べ物とそれを作る農業の大切さを、地域の事例も紹介しながら作る育てる課程を分かりやすく解説。現在「みんなで考えよう お米のこと、野菜のこと、果物のこと【6月〜10月開催】」を、募集しています。(島根県HP「しまね出前講座(D−産業・雇用)」)
 このほか、食育の周知活動として月1回の食育に関する記事の新聞への掲載や、食育推進全国大会の開催を契機に行なった「スローフードプロジェクト」を継続実施しています。「スローフードプロジェクト」では県内の大学生が、農作業や味噌作り、郷土料理などスローフードをテーマとした食育活動を体験、レポートにまとめ発表します。これにより体験した学生だけでなく、食にかかわる多くの人に食や食育に関する意識を高めてもらうという取り組みです。
 島根県農林水産部の担当者の方は、様々な取り組みを行うことで参加者が増えていることに、食に関する意識が出てきたのではと、手応えを感じていました。
 

農畜産業振興機構の出展ブース

 当機構のブースでは、「農畜産物の正しい知識を広げよう!」をテーマに、農畜産物に関する様々の情報を掲載したパンフレットの配布及びパネルの展示を行いました。
 
 配布したパンフレットの一部(「野菜ブック」「やさいのひみつ」「砂糖のあれこれ」など)は、栄養教諭などの方々が食育活動や学校等において、勉強会や授業に使用するなど、全国的に活用されています。(当機構HP「消費者コーナー」で紹介しておりますので、ご覧ください。)
 
 今回、パネルの他にてん菜模型(実物大)を展示したところ、多くの方々が足を止められ、当機構職員が「砂糖の原料作物であり、日本で作られている砂糖の約6割がてん菜から作られています。」と説明すると、「砂糖はサトウキビ以外の作物からも作られているのか。」「生で食べてもサトウキビのように甘いの?」など様々な質問が寄せられました。子どもたちも「これ何?」と親に聞いたり、直接触れてみたり、初めて見るてん菜に興味を持っていました。
てん菜
 大会中、当機構のブース内では、農畜産物に対する認識について簡単なアンケート調査を実施したところ、多くの誤解(特に砂糖)があることが分かりました。
例えば、「食肉(牛肉、豚肉、鶏肉)の中でビタミンB1を多く含むものはどれか」との問いに対して、多くの方は「豚肉」(正解)と回答していましたが、中には「鶏肉」と答える方もいました。さらに「砂糖」については、「砂糖は漂白している」「カルシウムを溶かす原因」など、誤解している方が多くいました。
 
 配布しているパンフレットを参考に、正しい認識を持ってもらえるよう説明したところ、「事実を知らずに勘違いしていた。」「健康を考えるとお肉の脂も害があると感じてしまう。」「お砂糖も少量ならいいけど、摂り過ぎが良くないのね。」や「白砂糖は漂白していると思い、黒砂糖を食べるようにしていた。」(砂糖と健康)などの意見がありました。中には「話を聞いて、理解はできるが、今までの認識をすぐに変えることはできない。」との厳しい意見も寄せられました。
 
 また、アンケートの中で、農畜産物について関心のあること(複数回答可)を選んでもらったところ、多くは「食の安心・安全」、「地産・地消」であり、安全性に関する情報がどのように入手できるか関心を持っている消費者が多くいました。(同アンケート結果はこちら:別紙

冊子提供団体:財団法人 日本食肉消費総合センター      

          社団法人糖業協会

         

他団体のブース

(1)独立行政法人 健康・栄養研究所

(幼児・小児の健全な発育や、子どもの食習慣確立に関連する要因を明らかにするための調査研究を行う。)

 同研究所のブースでは、食事バランスガイドを身近に感じてもらうため、食事バランスコマを利用した独自のコマを制作し、ブース内で紹介していました。
このコマは、炭水化物、たんぱく質、ビタミンなどの栄養素を赤・黄・青に色分けし、当日食べた食材(野菜やお肉など多品目)のシールを貼り付け、食事バランスを確認することができるようになっています。
バランスコマ(特許申請中)
バランスコマ(特許申請中)
 参加した児童らは自分が朝食べた食材のシールがどの色に入るか、担当者に聞きながら貼り付け、コマがうまく回るか挑戦していました。
うまく回るか挑戦中!!
うまく回るか挑戦中!!
 担当者は「コマを利用することにより、子どもの興味を惹き、不足しがちな食材(栄養素)が何かを実際に親子で見てもらうことが重要なんです。」さらに、「やはり朝、野菜を食べる家庭が少ない。朝ご飯にもう一品加えることで食事バランスがよくなるので、こういったことも伝えています。」と話し、子どもを通じ、食事のバランスに対する親の関心を惹く工夫をしていました。

(2)全国食生活改善推進員団体連絡協議会(日本食生活協会)

(我が家の食卓を健康なものにし、さらには地域のみんなにも正しい食習慣が定着することを目指し、全国各地でボランティア活動を行う。)
 同協議会では、今回「郷土の味、島根の味」としてシジミやあご等の食材とレシピを展示し、担当者が料理の由来などを来場者に説明し、島根県の食材をPRしていました。
 例えば・・・神葉(ジンバ)のばら寿司、神葉とは海藻の一種でお正月に豊年の縁起としてしめ飾りに使われる。料理ではお寿司に利用する。
見学者
 また、「BMIと腹囲を測り、肥満度をチェック」コーナーを設置し、来場者に自己チェックしてもらい、偏りがちな食生活による肥満に対し、注意を促していました。

 さらに、食育活動の一環として、夏休みを利用して保育所の年長の子を対象とした「親子の食育教室」を開催する予定とのこと。担当者は「これをきっかけに子どもの時から食に興味を持ってほしい。」と話していました。

あとがき

 本大会も今回で4回目の開催となり、不安定な天候等も心配されましたが、県外からバスで来場するなど食育に対する関心の高さが伺えました。
 当機構も第1回から食育推進全国大会には参加していますが、回を重ねて消費者の方々の農畜産物に対する認識や理解について生の声を聞くたびに、正しい知識の伝え方や伝わり方の難しさを感じています。今後は、ホームページ等の充実を図るなど、消費者へ解り易い情報提供を心がけ、次回の大会へ繋げたいと考えています。
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 企画調整部 (担当:広報消費者課)
Tel:03-3583-9709



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