牛から絞ったそのままの乳のことを「生乳」って言うんだ。自然からの恵みがいっぱいのこの生乳が、牛乳やいろんな乳製品の原料になるんだよ。

チーズを作るときに牛乳から分離する液体を「乳清」（ホエイ）って言うんだ。乳（牛乳）から乳脂肪分やカゼインなど、タンパク質が除かれたものなんだよ。ヨーグルトを置いておくとできる液体も乳清。英語では「ホエイ」または「ホエー」っていうんだよ。栄養価が高いので、今、注目されているんだ。ジュースやジャムなど、さまざまな食べ物の他にも、化粧品の材料としても使われているよ。イタリアではチーズを作るときに出たホエイを使って作るチーズがあって、「ホエイチーズ」っていうんだ。

「チーズ」は、数千年も前から食べられていた、最も歴史の古い乳製品の一つなんだ。固いものや柔らかいもの、見た目や味もさまざまだから、いろんな料理に使われているね。君の好きなチーズ料理は何かな？

健康にとってもいい「ヨーグルト」。実は、しょうゆや味噌、納豆などと同じ発酵食品で、牛乳を発酵させて作るんだ。食べると長生きすると言われるほど、栄養たっぷり！おなかにいいだけでなく、最近はなんと花粉症にも効くと言われてるんだって！

4000年前のエジプトでは、「牛乳」は飲むだけでなく、洗顔にも使っていただんだよ。美人で有名なクレオパトラは、牛乳風呂に入っていたんだって。牛乳はお湯をマイルドにして、タンパク質や脂肪分が肌をしっとり、柔らかくしてくれるんだ。

「加工乳」には、主に2つのタイプがあるよ。
●低脂肪タイプ（ローファットミルク）：
生乳に、脱脂乳などを加えて乳脂肪分を少なくしたもの。「牛乳」よりエネルギーは少ないけど、たんぱく質やカルシウムなどが多いんだ。脂肪は抑えたいけど、カルシウムをとりたい人に最適だね！
●濃厚タイプ：
特にコクのある味を好む人に向いているんだ。生乳に、濃縮乳、クリーム、バターなどを加えて成分を濃くしたもので、乳脂肪、たんぱく質、カルシウムなどの成分が多く、風味にも濃厚感が増すよ。両方飲んで、自分の好みの味をみつけてね！

生乳または乳製品を主原料に、乳製品以外のもを加えたものを「乳飲料」って言うんだ。コーヒーやいちご、ココアを入れたものなど、たくさんの種類があるよ。乳飲料には「乳飲料」というラベルがついているから、ジュースを飲んだ時に確認してみよう！

みんな大好きな「アイスクリーム」。これも牛乳からできているんだよ。シャーベットと違ってなめらかなのは、空気を入れながら凍らせるからなんだ。固くなるものを「アイスクリーム」、柔らかいものを「ソフトクリーム」と、固さで呼び方を分けているんだって。君はどっちが好きかな？

「生クリーム」「ホイップクリーム」「コーヒークリーム」……いろんな呼び方がされるけど、日本では正式には「クリーム」っていうんだ。みんなは「生クリーム」って呼んでいるけど、これは牛乳の中にある脂肪の玉が集まったもの。工場では牛乳を高速で回転、分離（遠心分離）させて作るんだよ。 生クリームには、健康を保つために欠かせないビタミンAがいっぱい！ビタミンAは、普通の牛乳の10倍もあるんだ。例えば、ハンバーグやロールキャベツの生地に混ぜたり、カレーやシチューに少しだけ加えたりすると、おいしくなってとってもヘルシー。ケーキづくりだけでなく、毎日の料理にも使ってみよう！

「バター」は、牛乳の中の脂肪分を固めて作るんだよ。乳製品の中では一番歴史が古く、世界中で作られているんだよ。グラタンやホワイトシチュー、クッキーなどのお菓子づくりには欠かせないよね。お味噌汁やスープ、ラーメンなどにいれても一味違ったおいしさになるよ。

牛乳からクリームを分離したあと残るものを「脱脂乳」っていうんだ。牛乳から脂肪が取り除かれた状態のものだね。昔はおもに動物の飼料として使われていたけど、たんぱく質やカルシウム、ビタミンB2など、栄養がたっぷりなので、今は食品としても使われているんだ。ヨーグルト、チーズ、アイスクリームなどの原料にもなるんだよ。

脱脂乳から水分と脂分を取り除いたものが「脱脂粉乳」（スキムミルクパウダー）だよ。料理やお菓子に使うと、とってもおいしくなるんだ。
●全粉乳（脱脂乳のなかま）
牛乳から水分だけを取り除いたものを「全粉乳」っていうんだ。

生乳に酸をくわえることでミルクカゼインという物質ができます。これを使って、接着剤や繊維、プラスチックができます。他にも化粧品やシャンプーに使われるなど、牛のミルクは本当に色々なものに使われているんだね！