ALIC/駐在員トピックス

海外トピックス(畜産)

平成18年(2006年)4月分


◎ ブラジルのマットグロッソドスル州において口蹄疫が再発
 【ブエノスアイレス駐在員事務所 平成18年4月26日発】
◎ カナダにおけるBSE(5例目)
 【ワシントン駐在員事務所 平成18年4月17日発】
◎ 豚と畜業者の等級認定を試験導入(中国)
 【国際情報審査役 平成18年4月13日発】
◎ ドイツの家きん農場で高病原性鳥インフルエンザを確認
 【ブリュッセル駐在員事務所  平成18年4月6日発】
◎ イギリスでH5N1型の高病原性鳥インフルエンザを確認
 【ブリュッセル駐在員事務所  平成18年4月6日発】
◎ 高病原性鳥インフルエンザの予防・管理対策の新たな適用および見直しを決定(EU)
 【ブリュッセル駐在員事務所  平成18年4月6日発】
◎ アルゼンチン、北東部コリエンテス州の口蹄疫の終息を公表 
 【ブエノスアイレス駐在員事務所  平成18年4月4日発】

◎ ブラジルのマットグロッソドスル州において口蹄疫が再発

【ブエノスアイレス駐在員事務所 平成18年4月26日発】 
 
 4月20日にブラジル農務省は、マットグロッソドスル州ジャポラン郡の農場において口蹄疫が
発生したことを発表した。農場の牛から採取したサンプルより口蹄疫(型については未発表)
の診断が下された。発生農場のすべての牛(137頭)は殺処分された。昨年10月の口蹄疫の発生
から半年経ち、またアルゼンチンが牛肉輸出を停止したことから、ブラジル関係者は、牛肉の
輸出再開を期待し始めたところであった。                                                                 
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◎ カナダにおけるBSE(5例目)

【ワシントン駐在員事務所 平成18年4月17日発】 
 
 カナダ食品検査庁(CFIA)は4月16日、ブリティッシュ コロンビア州で飼養されていた
6歳の乳牛について、ウイニペグの国立海外疾病センターにおいてBSEであることを確認したと
公表した。CFIAは現在、同牛についての疫学調査を進行中であるとしている。
                                                                 
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◎ 豚と畜業者の等級認定を試験導入(中国)

【国際情報審査役 平成18年4月13日発】
 
 中国商務部は、「豚と畜管理条例」及び 国務院(内閣に相当)の 食品安全政策などに基づき、
北京市や河北省、黒龍江省、山東省、河南省、湖北省及び四川省の7つの直轄市・省において、豚
のと畜業者の等級認定を試験的に導入することを決定した。豚肉は、中国の国民にとって主要な食
肉であり、豚と畜業者の等級認定は、国内でも初めてとなる。 
 
 この制度では、「豚と畜企業資質等級要求」に基づき、と畜業者の基本姿勢や施設、環境対応、
衛生コントロール、加工・輸送の状況や製品の品質などについて検査が行われ、企業の等級が認定
される。

 等級は5段階に分かれ、4等級以上は商務部の専門家委員会が、3等級以下は直轄市・省レベル
の専門家委員会が、それぞれ認定を行う。申請は、直轄市・省レベルの商務主幹部門が受け付け、
4等級以上のと畜企業については、商務部へ審査資料が送付されて認定の可否が決定されることと
なっている。                                                                  
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◎ ドイツの家きん農場で高病原性鳥インフルエンザを確認

【ブリュッセル駐在員事務所  平成18年4月6日発】
 
 欧州委員会は4月5日、ドイツ当局から、同国中東部ザクセン州のベルンスドルフ
(ライプチヒ近郊)の家きん農場で、H5N1型の高病原性鳥インフルエンザが確認された
報告を受けたことを発表した。本件は、EU域内の商業用の家きんへの同型のウイルスに
よる感染または疑われる事例が確認された3件目となる。
 
 今回感染が確認された農場は、8千羽の七面鳥、5千羽のガチョウ、3,300羽のめんどり
を別々の棟で飼養する農場であった。同国当局は、EU指令および決定に基づき、当該農場
のすべての鳥を殺処分、周辺の他の農場に対する監視を強化するとしている。また、感染が
確認された農場から半径3キロメートル以内を保護区域、同10キロメートル以内を監視区域
に設定している。                                                                 
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◎ イギリスでH5N1型の高病原性鳥インフルエンザを確認

【ブリュッセル駐在員事務所  平成18年4月6日発】
 
 欧州委員会は4月5日、イギリス当局からスコットランドにおいて発見された死んだ白鳥
からH5型ウイルスによる高病原性鳥インフルエンザが確認されたとの報告があったことを
発表した。サンプルは、ウイルスがH5N1型であるかを特定するため、EUの参照研究所
に送付される。
 イギリス当局は同日、野鳥でH5N1型の高病原性鳥インフルエンザの感染が疑われる
または確認されたEUの加盟国に適用する保護対策を適用した。
 
 なお、イギリス環境・食糧・地域開発省(DEFRA)は4月6日、同省の研究機関である
獣医研究庁(VLA)においてサンプルを分析した結果、ウイルスがH5N1型と特定した
ことを公表した。
 これで、EUの加盟国で野鳥における高病原性鳥インフルエンザの感染が確認された国は
13カ国となった。                                                                               
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◎ 高病原性鳥インフルエンザの予防・管理対策の新たな適用および見直し
   を決定(EU)
【ブリュッセル駐在員事務所  平成18年4月6日発】
 
 フードチェーン・家畜衛生常設委員会は4月5日、欧州委員会による高病原性鳥インフルエンザ
の予防・管理対策の新たな適用および見直しの提案を承認した。

<ドイツ>
 ドイツ中東部ザクセン州の家きん農場におけるH5N1型の高病原性鳥インフルエンザの
確認に伴い、感染が確認された農場を中心に保護区域および監視区域を設定していたが、
今回、委員会決定に基づき、監視区域を取り囲む行政区をリスク地域として指定すること
とした。
 リスク地域は、保護区域や監視区域と清浄地域の緩衝地域となるもので、本措置による
地域指定は5月8日までの予定となっている。

<動物園の鳥>
 野生に生息する鳥から、動物園で飼養しているウイルスに対する感受性の高い鳥に、高病
原性鳥インフルエンザの感染を阻止するために、必要とするならばワクチン接種をしても良い
こととなっている(委員会決定2005/744/EC)。今回、この決定を一部見直し、加盟国が動物園
の鳥にワクチンを接種する場合、承認を受けるために欧州委員会に最初にワクチン接種計画を
提出し、欧州委員会はこれをホームページに公表することとしている。
 これまでのところ16カ国において動物園の鳥に対するワクチン接種を実行している。

<ルーマニア、トルコ、クロアチアからの輸入停止措置の延長>
 ルーマニア、トルコ、クロアチアからの家きん肉および家きん製品の輸入停止措置の期限を
4月30日から7月31日まで延長することとした。これは、この3カ国において、最初の高病原性
鳥インフルエンザの発生報告以降にも新たに感染が確認されたことによる措置である。                                                                               
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◎ アルゼンチン、北東部コリエンテス州の口蹄疫の終息を公表

【ブエノスアイレス駐在員事務所  平成18年4月4日発】
 
 アルゼンチン農畜産品衛生事業団(SENASA)は、4月3日、同国北東部コリエンテス州
で今年2月に発生が確認された口蹄疫は制御、撲滅されたことを公表した。これにより、
これまで発生郡およびその周辺郡に講じられていた移動制限措置は、段階的に解除される。
 
なおSENASAでは、ウィルスは外部から侵入した可能性が高いとし、コリエンテスおよび
フォルモサ州の連邦裁判所に対し、家畜の不正な移動に関する調査を依頼した。
 
 また、撲滅のために講じた処置および発生源と要因の分析についての最終報告を、3日付で、
国際獣疫事務局(OIE)、南米南部農牧審議会常設獣医委員会(CVP)およびパンアメリカン
口蹄疫センターに提出した。                                                                                  
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