ALIC/駐在員トピックス その他海外の農業・農産物・貿易・安全関連トピックス
平成20年(2008年)10月分
◎ FAO、2008年の穀物生産量は記録的となる前年比5.0%増の見通し − 小麦11.1%増、粗粒穀物2.6%増、コメ2.1%増 − 【調査情報部 調査課 平成20年10月15日発】
◎ FAO、2008年の穀物生産量は記録的となる前年比5.0%増の見通し − 小麦11.1%増、粗粒穀物2.6%増、コメ2.1%増 − 【調査情報部 調査課 平成20年10月15日発】 生産量の増加により、穀物価格は年初来の高値からは弱含みで推移 国連食糧農業機関(FAO)が10月15日に公表した穀物見通しと食料事情に関する報告 (Crop Prospects and Food Situation)によると、世界全体における2008年の穀物生産量(小麦、 粗粒穀物、コメ(精米、以下同じ。))は、当初の見通しから大幅に改善し、前年を5.0%上回る記 録的な22億3,240万トンが見込まれている。 FAOによると、EU(27カ国、以下同じ。)では小麦の作柄が良く(前年比25.0%増)、米国 ではトウモロコシが、また、極東アジア地域ではコメが、順調に生育したことで、生産量が増加し たとしている。 穀物消費量は、前年を3.3%上回る21億9,170万トンと増加するが、生産量が消費量を上回るため、 2008年の期末在庫は、前年を8.0%上回る4億6,680万トンが見込まれている。 期末在庫については、特に小麦とコメの主要輸出国(小麦はアルゼンチン、豪州、カナダ、EU、 米国、コメはインド、パキスタン、タイ、米国、ベトナム)で著しく積み増されており、それぞれ 前年を58.6%、11.1%上回るとしている。しかし、粗粒穀物の期末在庫については、生産量が記録 的であった前年を2.6%上回る状況であるものの、同様に消費量も伸びていることから、前年を0.5 %上回る1億6,890万トンにとどまり、そのうち、主要輸出国(小麦と同じ)の期末在庫は、前年 を13.6%下回る6,150万トンが見込まれている。 穀物の国際価格の見通しについては、生産量が増加したこと、また、原油価格が下落し世界経済 が混乱していることから、年初の記録的な高値を下回り、弱含みで推移するとしている。 上へ
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