農林18号
最終更新日:2013年10月31日
初期伸長に優れ株出し多収 農林18号
NiTn18(旧系統名KF92-93)
【栽培適地】鹿児島県熊毛地域

左:剥葉前の茎 右:剥葉し、日光にさらされた茎

左:剥葉前の芽子 右:剥葉し、日光にさらされた芽子

立毛状態
来歴組合せ ♀KF81-39× ♂ROC11
NiTn18は、九州沖縄農業研究センターさとうきび育種研究室が育成した品種です。KF81-39を母本、ROC11を父本に台湾糖業研究所が交配した種子を導入し、1992年(平成4年)に実生選抜を実施して以後、初期伸長性と株出し多収性に注目して選抜を重ねて育成しました。
重要特性
- 初期伸長が旺盛で原料茎長が長く、低温下での萌芽が旺盛な茎数型品種。
- 春植え、株出しでNiF8よりも収量が多い。
栽培上の注意
- 痩せ地、低温等の影響からNiF8の伸長、萌芽が不良で収量が低い圃場での栽培に適します。
- 黒穂病に弱いので、黒穂病発生地域での栽培は控えましょう。
- NiF8の伸長が良好で多収となる圃場では、伸びすぎて倒伏しやすいので栽培には注意が必要です。
- 脱葉性は「難」で、側枝がやや多いことから、手刈り収穫での作業性はよくありません。
NiTn18の形態的特性
葉身長はNiF8よりもやや短い。茎径はNiF8とNCo310の中間程度であり、茎長は長い。
他の品種と見分けるときのポイント
- 他品種と比較して初期伸長が早く、葉は直立します。
- 脱葉性が劣ることから枯葉が茎に残ったままになる場合が多い。
- 茎の基本色は緑で、浅い芽溝が見られます。
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