VI 肉用子牛生産者補給交付金等交付業務（平成15事業年度 年報 畜産編）

「黒毛和種」の取引価格は、BSE発生に伴う需要の急激な落ち込みの影響を受け、14年1〜3月期に保証基準価格を下回り7年半ぶりに生産者補給金の支払いが行われたが、14年度からは取引価格が回復し、15年度は保証基準価格（304,000円）を大きく上回って推移し、11月以降42万円前後の価格で推移した。
「褐毛和種」の取引価格は、14年4〜7月までは合理化目標価格（246,000円）と保証基準価格（280,000円）との間で推移したが、14年8月以降は保証基準価格を大きく上回って33万円前後で推移した。
「その他の肉専用種」の取引価格は、15年2月には合理化目標価格（141,000円）を下回ったが、15年3月以降回復を見せ、合理化目標価格と保証基準価格（202,000円）との間で推移した。
「乳用種」の取引価格は、15年2月以降合理化目標価格（80,000円）を下回って推移し、15年7〜9月期には3万8千円の安値となり、年間を通じて生産者補給金が交付された。
「交雑種」は、14年8月以降保証基準価格（175,000円）を上回って推移し、おおむね20万円を上回る水準で推移した。

1. 生産者補給交付金
   BSE発生による肉用子牛取引価格への影響に鑑み、14年4月から平均売買価格の算定及び生産者補給交付金等の交付の単位を1月ごととした特例措置が講じられてきたが、月払い最終の15年3月については15年度の実施となることから、15年度の事業実施期間は15年3月から16年12月までの10月間とした。
   「乳用種」は全期間に渡り平均売買価格が合理化目標価格を下回ったため、また、「その他の肉専用種」は全期間に渡り平均売買価格が合理化目標価格を上回ったものの保証基準価格を下回ったため、生産者補給金が交付された。 このため、指定協会に対し15年度（15年3月〜15年12月）に13,359,516千円の生産者補給交付金の交付を行った。
2. 生産者積立助成金
   15年3月から15年12月までの間に個体登録された肉用子牛の頭数（全品種合計796千頭）に応じ、生産者積立金の積立に要する経費の2分の1の助成を行うために必要な4,137,358千円について、指定協会に対する生産者積立助成金4,137,358千円の交付を行った。

注：平成7年度の生産者積立金については、7月個体登録分から適用

注：平成12年度の生産者積立金については、7月個体登録分から適用

注：（）内は交付単価である。
交付対象者数合計は、実交付者数。
年度合計は各期の交付者数を積み上げたものではない（ダブりを除いたもの）。