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FAO: 世界の食料価格指数は、4カ月振りに前月を下回る

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最終更新日:2012年5月8日

 国連食糧農業機関(FAO)が5月3日に発表した4月の食料価格指数(注)は、前月(修正後)から3.1ポイント、1.4%下回る213.9ポイントとなった。同指数は、2012年1月以降、前月を上回って推移していたが、4カ月振りに前月を下回った。(図1)
 4月の食料価格指数を品目別に見ると、油脂および食肉の上昇を、砂糖、牛乳・乳製品および穀物の低下が相殺している。

砂糖の指数は前月より18.0ポイント低下

 FAOの発表によると、低下した3品目のうち下がり幅が最も大きいのは砂糖で、世界最大の生産国であるブラジルが収穫期に入ったこと、インド、EUなどで十分な供給が見込まれることなどから、前月から18.0ポイント低下の324.0ポイントとなった。(図2)
 次いで牛乳・乳製品は、前月から11.3ポイント低下の185.6ポイントとなった。これは、主要な乳製品輸出地域であるオセアニアなどで引き続き旺盛な生産が見込まれることによるものであり、3カ月連続での低下となっている。(図3)
 また穀物は、米国などの主要なトウモロコシ生産国で十分な生産が見込まれることなどから、前月(修正後)から3.9ポイント低下の223.9ポイントとなった。
 一方、油脂は、南米の生産減により大豆需給がひっ迫していることに加えて、大豆油の代替としてパーム油の世界的な需要が高まっていることなどから、前月から5.9ポイント上昇して250.8ポイントとなった。
 食肉は、前月からわずかに上昇して181.7ポイントとなった。これは、EUで好調な豚肉輸出を背景に豚枝肉卸売価格が高値で推移していることなどによるものと考えられる。

 注:FAOの食料価格指数(Food Price Index)は、穀物、油脂、牛乳・乳製品、砂糖および食肉の国際価格について、2002〜2004年を100とし、食品全体の平均価格を指数化したものである。
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【前田 絵梨 平成24年5月8日発】
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