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米国農務省、トウモロコシの期末在庫率を下方修正、期首在庫の引き下げなどを反映

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 米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)は10月11日、10月の世界農産物需給推計の月次報告を公表した。今回の月次報告は、9月28日に公表した9月1日時点の在庫量を反映するとともに、行政機関の記録を基にトウモロコシの収穫面積を見直した。

トウモロコシ、収穫面積は微増、単収は微減

 収穫面積は、主要生産州であるアイオワ州(10万エーカー増)とネブラスカ州(5万エーカー増)が上方修正され全米で36万エーカー増加した。単収は、全米最大の生産州であるアイオワ州では増減はなかったものの、全米第2、3位の生産州であるイリノイ州(1エーカー当たり12ブッシェル減)とネブラスカ州(同3ブッシェル減)で下方修正され、全米では前月の予測値からわずかに下方修正された。イリノイ州とネブラスカ州での単収減が響き、トウモロコシの生産予測量は、前月の予測(107億2700万ブッシェル)から2100万ブッシェル引き下げられ、107億600万ブッシェル(前年度比13.4%減)となった。
 2011/12年度(9〜翌8月)の期首在庫量はUSDAが9月28日に公表した在庫調査の結果、8年ぶりに10億ブッシェルを割り込んだ(前年度比12.3%減、9億8840万ブッシェル)ため、総供給量は前月の予測から2億1400万ブッシェル下方修正され、117億6900万ブッシェルとなった。
 また、国内消費量は、前月の予測値が据え置かれたものの、輸出量はトウモロコシ価格高騰が響きブラジルなどへの代替需要が高まったことから、1億ブッシェル下方修正された。
 期末在庫は、期首在庫量の減少により前月の予測値から1億1400万ブッシェル下方修正され6億1900万ブッシェルと見込まれ、期末在庫率も前月の予測から0.9ポイント減の5.6%と極めて低い水準となった。
生産者販売価格の上値および下値ともに、価格高騰による需要の低下の影響で前月の予測より0.10ドル下がり、1ブッシュェル7.10〜8.50ドルとなった。

大豆、生産量増により輸出量を上方修正

 大豆の需給見通しについて、生育時期に比較的天候に恵まれたことにより、単収は前月の予測値より2.5ブッシェル増の1エーカー当たり37.8ブッシェルとなった。収穫面積も増加が見込まれることから生産量は前月の予測(26億3400万ブッシェル)から2億2600万ブッシェル上方修正され、28億6000万ブッシェル(前年度比6.4%減)と予測された。一方、国内消費量については、搾油向けはわずかに上修正されたものの、種子等向けは前月の予測値が据え置かれた。輸出向けは生産量の増加に伴う価格低下により10月初旬の輸出契約量が過去最高を記録したことを受け、2億1000万ブッシェル上方修正されたことにより、総消費量も2億5000万ブッシェル上方修正された。
期末在庫は、前月の予測から1500万ブッシェル上方修正され1億3000万ブッシェル(同23.1%減)、在庫率も前月の4.3%から4.5%に上方修正された。これにより、生産者販売価格は、上値、下値ともに前月の予測より1ブッシェル当たり0.75ドル安の14.25〜16.25ドルと予測された。
需給見通し
【山神 尭基 平成24年10月12日発】
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