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新たなCAPにより新規就農者支援及び環境保護を強化(ドイツ)

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 2013年12月に妥結されたEUの共通農業政策(CAP:Common Agricultural Policy)では、EUレベルの決定を踏まえ各加盟国が独自の農業政策(予算配分など)を立案し、欧州委員会とパートナーシップ協定(Partnership Agreements)を締結することが必要とされている。今回のCAP改革では、従前のルールに比べて加盟国の裁量が増したことから、各国の政策の行方が注目されており、現在、加盟国では同協定の締結に向けた作業が進められている。このような中、EUの経済、雇用および農業部門で大きな影響を持つドイツは5月22日、他の加盟国に先んじて欧州委員会との間で同協定を締結した。ドイツの農業政策は他の加盟国の政策にも影響を与えるとみられている。ドイツの農業政策の概要は以下の通り。

2014年〜2020年(7年間)の農業予算は前期比で6.5%減

 今回のCAP改革では、加盟国間の格差是正が一つの目的とされており、ドイツに配分された農業予算は、前期(2007年〜2013年)の472億ユーロ(6兆6080億円、1ユーロ=140円)から6.5%減少した。EUレベルでの農業政策の優先項目として、雇用、持続可能性、革新および品質が示されており、ドイツも当該優先項目の推進とともに予算の範囲内で独自の政策を進めることができるとされている。なお、配分された予算は、第1の柱(直接支払、市場措置など)と第2の柱(農村振興政策:加盟国が2分の1を負担)として使用される。

直接支払は、公正・環境保護を重視

 第1の柱となる直接支払に関し、新たなCAPでは、前期まで適用されていた歴史モデル(過去の受給実績により配分)による配分を廃止し、加盟国、地域および生産者間の支援をより公正な手法による配分手法へと変更された。ドイツがこの直接支払に割り当てる予算はおよそ358億ユーロ(5兆120億円)とされており、農業活動を実際に行っている農業者が当該支援の対象となる(新たなCAP改革を進める中で、農業活動の有無にかかわらず農地を保有している者に対して支援されたことが問題とされた)。また、新規就農者は、最初の5年間は現在の支援に加えて25%の額が加算される。
 また、直接支払に割り当てられる予算のうち、30%は緑化対策(Greening)に寄与する農業活動(作物の多様性、永年牧草地の維持および生態的保全区域の保存)に向けられる。

農村振興政策として競争力の向上などを目的

 第2の柱となる農村振興政策に対する予算は、83億ユーロ(1兆1620億円)とされており、以下の3つを主な目的としている。
 ・農業部門の競争力向上
 ・生態系維持および自然資源の効率的な利用
 ・農村地域の経済的・社会的再建に向けた取り組み
【矢野 麻未子 平成26年6月13日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-9532



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