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欧州委員会、ロシアの禁輸で被害を受ける野菜・果物生産者に緊急支援(EU)

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最終更新日:2014年8月19日

 欧州委員会は8月18日、ロシアのEU農産物の禁輸措置により被害を受ける野菜・果物生産者に対して、緊急支援することを表明した。
 ロシア政府は8月6日に、ウクライナ情勢によりロシアに対して経済制裁措置をとったEU、米国、豪州、カナダ、ノルウェーの野菜、果物、食肉、魚、牛乳乳製品について禁輸を宣言している。

 これらの農産物のうち、保存がきかず、ロシア以外の代替市場がすぐに見つかりそうもない生鮮野菜や果物に対してCAP(共通農業政策)の予算から1億2500万ユーロ(173億7500万円:1ユーロ=139円)が用意され、対象作物を欧州委員会の定める手法により市場から隔離したすべての生産者に対して補助される。

 対象となる作物は、トマト、にんじん、キャベツ(白)、ピーマン、カリフラワー、きゅうり、ガーキン(ミニきゅうり)、マッシュルーム、リンゴ、洋なし、イチゴやベリーなどのレッドフルーツ、食用ぶどう、キウイとなり、以下の手法により市場から隔離した生産者に対して補助金が支給される。
 (1)学校、病院、フードバンク、その他慈善団体に寄付した場合
 (2)食用以外のエネルギー利用、コンポスト利用、又は廃棄した場合
 (3)青刈りした場合など

 この緊急支援は、発表日の即日から、11月末まで実施され、その後の支援に対しては状況をみながら検討される。


【中野 貴史 平成26年8月19日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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