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欧州委員会、13/14年度の生乳供給実績を公表

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加盟国全体の生乳出荷量、前年度比3.2%増

 欧州委員会は10月3日、2013/14年度(4月〜翌3月)の生乳供給実績を公表した。EU加盟国は生乳クオータ制度に基づき、9月1日までに前年度の生乳供給量を欧州委員会に報告することとなっており、今回の公表はこれを集計したものである。
 13/14年度のEU加盟国全体の生乳出荷量は、前年度比3.2%増の1億4408万7481トンとなり、生乳クオータ換算による脂肪調整後出荷量は、1億4404万1447トン(同2.9%増)となった(表1)。
表1

8カ国がクオータを超過

 13/14年度にクオータ(各加盟国の割当数量)を超過したのは8カ国であり、超過量合計で147万1804トン(前年度比798%増)、対象となる課徴金は4億960万3000ユーロ(573億4442万円、1ユーロ=140円(2014年9月末TTSレート))となった。
 8カ国の内訳は、ドイツ(出荷クオータを1.9%、58万9000トン超過)、オランダ(同4.0%、47万5000トン超過)、ポーランド(同1.7%、16万7000トン超過)、デンマーク(同2.1%、10万1000トン超過)、オーストリア(同3.2%、9万2000トン超過)、アイルランド(同0.6%、3万6000トン超過)、キプロス(同3.6%、5600トン超過)、ルクセンブルグ(同1.0%、3000トン超過)である(表2、表3)。前年度も超過した5カ国にオランダ、アイルランド、ルクセンブルグの3カ国が加わる形となった。特に、オランダは、前年度から出荷クオータの出荷量を64万トン増加(5.4%増)させ、また、唯一直接クオータを超過した結果、合計で1億3541万6000ユーロ(186億2500万円)が課せられることとなった。
 ただし、EU全体の出荷クオータの割当量と比較すると、全体の出荷量は4.6%下回っている。
 なお、EUとしての生乳出荷量をみると、クロアチアを除いたEU27カ国で前年度比2.5%の増加となっており、2015年3月末をもって終了するクオータ制度後に向け、増産が続くものとみられている。
表2
表3
【宅間 淳 平成26年10月7日発】
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