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USDA、飼養頭数の増加は2016年からと見込む

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 米国農務省(USDA)が12月に公表した2024年までの長期見通し(「Long-term Agricultural Projections」)によると、2015年の牛飼養頭数は前年から3万頭減少し、8770万頭と見込まれている(図)。米国の牛飼養頭数は、1975年に1億3200万頭と過去最高を記録し、周期的な増減(いわゆるキャトルサイクル)を繰り返しながら、おおむね減少傾向で推移している。近年では、2011年と2012年に発生した干ばつによる放牧環境の悪化や飼料原料の価格高騰により繁殖雌牛を中心にと畜が進み、2014年には過去最低となる8773万頭(1月1日現在)となったが、今回の予測では2015年はこれをさらに下回るとされた。
 牛群再構築による効果が現れるのは2016年ごろからとみられ、2016年の飼養頭数は、前年から20万頭の増加が見込まれている。飼養頭数はその後も増加傾向で推移し、2024年には9412万7000頭と2009年とほぼ同水準に回復する見込みである。
 また、牛肉生産量は、2015年には前年比3.2%減の1077万トンとなり、牛群再構築の効果(=出荷頭数の減少)により、2017年まで減少傾向で推移するものとみられている。2018年に増加に転じ、その後も増加傾向で推移し、2024年には1180万トン(2015年比9.6%増)と見込まれている。
 牛肉輸出量は、2015年に115万トンと減少した後、牛肉の増産に伴い増加傾向で推移し、2024年には158万トン(同37.6%増)に達するとみられている。
図
【渡邊 陽介 平成26年12月22日発】
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