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豪州肉牛取引の透明性・競争性向上について提言(豪州)

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 豪州競争・消費者委員会(Australian Competition & Consumer Commission、日本の公正取引委員会に当たる組織)は3月8日、肉牛サプライチェーンにおける透明性・競争性向上についての最終報告書を発表した。本報告書では、2016年12月に公表された中間報告書に基づき、肉牛産業の構造や農家の収益性、パッカーの動向や肉牛取引の様態などについての現地ヒアリングを踏まえた提言が示されている。
 まず、気候の違いなどから、北部と南部で肉牛の生産形態は異なるが、それぞれに『競争性を阻害する要素』があるとしている。
  • 北部:大規模、粗放的な生産が特徴。肉牛はパッカーとの間で直接取引されるのが一般的で、生産される牛肉の多くは輸出向け。 このため、パッカーの立地によって、実質的に独占状態となっている地域がある。
  • 南部:大都市近郊で、小規模経営中心。肉牛は近郊の市場(Saleyard)で取引されることが一般的で、生産される牛肉は、主に国内市場(小売)向け。このため、小規模農家は、農外収入が多く、肉牛生産の収益性が低下している。また、市場への出荷が中心となることから、価格交渉力が弱い。
 その上で、肉牛取引の透明性・競争性を高めるという観点から、以下に代表されるような提言が示された。
  • 肉牛農家の経営判断に資するような指標価格を導入すべきである。指標の一つとなっているEYCI(東部若齢牛指標価格)は、地域・用途別に区分されておらず、(東部3州における、と畜・牧草肥育・穀物肥育向けすべての平均)分かりづらい。併せて、パッカーとの直接取引も含め、より広範な価格データを収集・公表に努めるべきである。
  • と畜後の枝肉の格付けに基づくパッカーの値決めが、恣意的なものとならないよう、現行の制度から、より客観的な枝肉計測・格付けシステムへと見直すべきである。また、パッカーに対する監査頻度を高めるなど、チェック体制も強化する必要がある。併せて、家畜商に対するライセンス制の導入についても、検討すべきである。
 現地報道によると、この報告書への業界の反応は、各論についての意見の違いなどはあるものの、おおむね好意的なものであり、豪州食肉家畜生産者事業団(MLA)は、分かりやすい価格指標や枝肉計測システムの導入については、我々が進めている事業戦略にも合致するもので、引き続き肉牛産業の透明性や競争性の向上に努めていきたいとしている。
【竹谷 亮佑 平成29年3月16日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-9532



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