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米国の大手食品企業、タイの大手でん粉企業を買収

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最終更新日:2017年3月24日

 米国に本拠を置き、世界各国に展開する大手食品企業であるイングレディオン(Ingredion)社(注1)は3月9日、タイの大手コメでん粉製造企業の買収を発表した。
 
 イングレディオン社が買収したのは、サン・フラワー・インダストリー(Sun Flour Industry)社である。同社は、コメでん粉やコメ粉製品(ビーフンなど)といったコメを原料とした製品に加え、タピオカでん粉、ばれいしょでん粉、コーンスターチ、化工でん粉などを製造している。
 イングレディオン社は、「本買収は、高付加価値で特殊な原料の関連製品のバラエティーを広げるという、当社の世界戦略を支えるだけではなく、成長分野である『クリーンラベル(注2)』のでん粉製品の製造能力を強化するものである。よりナチュラルで健康に良いとされる食品への需要が増加しており、コメは、こうした需要に対応できる上、さまざまな用途に利用できる。」として、コメを原料とした製品を主軸とした、サン・フラワー・インダストリー社の買収の意義を強調している。
 
 なお、詳細な合意内容は非公開となっているが、本買収により、イングレディオン社は、タイに4つの製造施設、870名の従業員を有することになる。
 
 (注1)イングレディオン社は、米国を拠点に世界各国で事業展開するでん粉、甘味料、栄養補助食品などの総合的な食品原料製造企業。
(注2)クリーンラベルは、一般的に、表示が単純明快で、いわゆる食品添加物を利用しておらず、「ナチュラル、ヘルシー、クリーンな原材料」のみを利用している食品に対して使われる呼称。

 
 
【根本 悠 平成29年3月24日発】
 
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