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パーデュー農務長官を本部長とする「農業と農村地域の発展に関する省庁横断対策本部」が設置(米国)

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 ソニー・パーデュー氏が農務長官に就任した4月25日、ホワイトハウスにおいて、同長官に加え、トランプ大統領、ペンス副大統領も参加した「農業者ラウンドテーブル」が開催され、全米から選出された14名の農業者と直接対話が行われた。同会合の目的は、米国農業界の代表者が、貿易政策、規制改革、農村地域の投資と生活基盤、労働問題、農業法などのさまざまな農業関連のトピックスについて、忌憚のない意見交換をできるようにすることである。
 ホワイトハウスの農業担当官は、このような人数の農業者と政権設立後早期に直接会合する場を持ったのは、ロナルド・レーガン元大統領以来だと息巻いた。また、パーデュー長官も「このラウンドテーブルは、米国農業の最前線にいる人々から毎日どのような事に取り組んでいるのかを直接聞くことのできる機会を大統領にもたらした。大統領は、同会合を開催することで米国の農林業生産者の苦境へ関心を払い、意見を求めようとする姿勢と彼らを支援する決意を明示した。」とコメントしている。 

 また、同会合終了後には、2011年にオバマ政権時代に設立された「農村審議会(White House Rural Council)」を廃止し、パーデュー長官を本部長とする「農業と農村地域の発展に関する省庁横断対策本部」を代わりに設置する旨の新たな大統領令にトランプ大統領は署名した。対策本部の構成メンバーは後述するとおりであるが、各行政組織の幹部などを別途指名することができる。 

 さらに同大統領令には、「食品、森林、繊維や再生可能燃料が培われている農村地域を守り、支援しながら米国農業を推進していくことは、国益にかなうことである。これは、規制の重荷が不必要に農産品を圧迫し、経済成長を抑制し、雇用の創出を妨害し、もしくは米国人と世界中の我々の顧客に対して食品価格を高騰させるようなことがないことを確実にするという国益にかなうものである。」と記されており、具体的には次のようなことを目的とし、さまざまな議論を行うとしている。
  1. 米国の農村地域における経済発展と生活の質の向上のための障害の除去
  2. 農業生産や長期的かつ持続可能な農村地域の発展のための技術革新の促進
  3. 農村地域の学生への教育機会(特に農業、化学、科学技術、工学、数学)の強化と拡大
  4. 州政府、地方政府など、経済発展・農業・環境対策などの実務を現場レベルで担っている当局に対し、より実態にあった政策を講じることができるような権限の付与
  5. 農村地域の社会、農業・牧畜の持つ特異な業態と地域多様性に貢献している小規模事業者の特殊な状況の尊重
  6. 作物保護手段の評価および承認に、利用可能な最善の科学的知見を用いるよう行政機関に求めること
  7. 農業や農村地域が中心となるビジネスにおける、信頼できる労働力へのアクセスと雇用機会の確保
  8. 家族農業やその他農業経営において、次世代に経営が継承されるような、相続税や一族または共同経営への課税評価の改正も含めた経営保全の促進
  9. 公有地において事業許可を得ようとする場合、水使用者の私有財産権が侵害されないことの確保
  10. 食の安全を向上させ、食品安全に関する連邦法の実施にあたっての規則や政策が科学に基づき、農家の特殊な事情を考慮したものとなることの確保
  11. 農産物の国内生産、国内消費と輸出の促進
  12. 農村地域における従来型エネルギーや再生可能エネルギーの生産促進による国家エネルギー安全保障の強化
  13. 牛の放牧、林業、採鉱、レクリエーションなどに依存している農村地域にとっての公有地における資源へのアクセスに関する諸問題への対処
 パーデュー長官は、同対策本部の意義について「かつて農業に関わる人々は、彼らの生活と米国や世界に食糧を供給するという彼らの使命を脅かす病気と干ばつを恐れていた。現在でもこれらの危険因子は残っているものの、今の米国農業に対する一番の脅威は、政府の干渉と規制によるものであることが多い。我々は、それに歯止めをかけることを目標としている。」とコメントしている。

 なお、同対策本部は今後、農村地域の利害関係者などから情報提供を求める予定であり、本部長であるパーデュー長官は、大統領令に基づき、法的もしくは行政処置に対する勧告についての報告書を180日以内に取りまとめ、トランプ大統領に提出することが義務付けられている。

  【農業と農村地域の発展に関する省庁横断対策本部のメンバー】
  〇 財務長官(Secretary of the Treasury)
  〇 国防長官(Secretary of Defense)
  〇 司法長官(Attorney General)
  〇 内務長官(Secretary of the Interior)
  〇 商務長官(Secretary of Commerce)
  〇 労働長官(Secretary of Labor)
  〇 保健福祉省長官(Secretary of Health and Human Services)
  〇 運輸長官(Secretary of Transportation)
  〇 エネルギー省長官(Secretary of Energy)
  〇 教育省長官(Secretary of Education)
  〇 環境保護庁長官(Administrator of the Environmental Protection Agency)
  〇 連邦通信委員長(Chairman of the Federal Communications Commission)
  〇 行政管理予算局長(Director of the Office of Management and Budget)
  〇 科学技術政策室長(Director of the Office of Science and Technology Policy)
  〇 全米麻薬撲滅対策室長(Director of the Office of National Drug Control Policy)
  〇 大統領経済諮問委員会長(Chairman of the Council of Economic Advisers)
  〇 国民政策審議会長(Director of the Domestic Policy Council)
  〇 国家経済会議委員長(Director of the National Economic Council)
  〇 中小企業局長(Administrator of the Small Business Administration)
  〇 米国通商代表(United States Trade Representative)
  〇 全米科学財団会長(Director of the National Science Foundation)
  〇 その他大統領又は農務長官が指名する行政組織の幹部等
【調査情報部 平成29年5月12日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-4397



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