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2016/17年度のトウモロコシ生産は微増(ウルグアイ)

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 米国農務省海外農業局(USDA/FAS)は4月21日、ウルグアイのトウモロコシ生産等に関する「Grain and Feed Annual」を公表した。

1 トウモロコシ生産の基礎情報

 ウルグアイは、トウモロコシ輸出大国であるアルゼンチンやブラジルに挟まれた位置関係にあるが、両国とは異なりトウモロコシの生産は盛んではない(図1)。背景には、伝統的に国土の大半が肉用牛生産に用いられていて耕地が限定的なことに加え、耕地では大豆や小麦の生産意欲が強いことなどが挙げられる。これは、現状のトウモロコシ1ヘクタール当たりの販売価格が900米ドル程度である一方、生産コストは同750米ドルとされており、生産者は収益性に勝る小麦や大豆などの作物を優先的に播種し、トウモロコシは土壌保全目的の輪作作物として選定される場合が多いためである。
 また、ウルグアイは、ブラジルやアルゼンチンの一部地域と異なり、気候条件的に二期作が難しいことも、トウモロコシ生産が伸びていない理由である。生産量の7割は早蒔きで単収が1ヘクタール当たり7〜8トンに達する一方、残りの3割は遅蒔きで単収は同5トン程度とされる。
図1

2 トウモロコシの需給動向

(1)生産動向

 2016/17年度(4月〜翌3月)のトウモロコシ生産量は、前年度比2.7%増の50万トンとなった(表1、図2)。
 トウモロコシの収穫面積は、収益性に勝る大豆生産に押されるかたちで、同4.8%減の7万9000ヘクタールに落ち込んだものの、適度な降雨を記録し、1ヘクタール当たりの収量が同7.9%増の6.32トンと高水準となったため、わずかに増加した。
表1
図2

(2)消費動向

 2016/17年度のトウモロコシ国内消費量は、前年度比3.8%減の62万5000トンとなった(表1)。生産されたトウモロコシの多くは、飼料に用いられるものの、国産では国内需要の全てを賄えないため、一定数量を近隣のパラグアイやアルゼンチンから輸入している(表2、図3)。
 ウルグアイでは、伝統的に肉用牛と穀物の複合経営が多いが、近年は、収穫したトウモロコシを所有する肉用牛に給与し、付加価値を付けて現金化する場合が多い。肉用牛生産において、仕上げ期にトウモロコシなどの濃厚飼料を100日以上給与された牛は、EU向け高級牛肉無税枠(Quota 481)として高値で取引されている。
 なお、酪農や肉用牛生産現場では、トウモロコシの青刈りサイレージも一部で使用されているものの、ソルガムサイレージの方が一般的とされる。
表2
図3

(3)2017/18年度の見通し

 2017/18年度のトウモロコシ生産量は、前年度比12.0%減の44万トンと見込まれている(表1)。収穫面積は同1.3%増の8万ヘクタールと予測されている一方、単収は、同13.1%減の5.5トンと前年度をかなり大きく下回る見通しとなっている。
一方、消費量は、前年度と同程度の62万5000トンが見込まれる中、輸入量は、同87.5%増の15万トンと予測されている。
 トウモロコシ消費の中心を担う肉用牛の穀物肥育において、EU向け高級牛肉無税枠(Quota 481)が今後、数カ月の間に削減される可能性が指摘されており、業界関係者からは懸念の声が聞かれると言及されている。
【米元 健太 平成29年5月19日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-4391



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