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4.世界の需給に影響を与える諸国の動向

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最終更新日:2013年2月12日

4.世界の需給に影響を与える諸国の動向

2013年2月

調査情報部

ブラジル

 
【生産見通し】
砂糖生産量は前年度比5.4%増の見込み


 2012/13砂糖年度(4月〜翌3月)のさとうきび収穫面積は前年度からやや減少の813万ヘクタール(同3.5%減)と予測されているものの、単収の増加が見込まれるため、さとうきび生産量は5億9300万トン(同5.8%増)に増加の見通しとなっている。さとうきび生産量の予測値は、主産地の中南部地域で12月以降も収穫に適した乾燥した天候が続いたことを受け、前月予測から1700万トン上方修正された。さとうきび生産量の上方修正を受け、砂糖生産量は前月予測を183万トン上回る4150万トン(同5.4%増)と見込まれている。

 生産の約9割を占める中南部地域では、今年度の収穫がほぼ終了した。ブラジルさとうきび産業協会(UNICA)によると、年度開始から1月16日までのさとうきび収穫量は5億3186万トン(前年同期比7.8%増)、砂糖生産量は3409万トン(同8.9%増)、エタノール生産量は2131万キロリットル(同3.8%増)と、いずれも前年度を上回った。生産開始当初は平年を上回る降雨などの影響を受け収穫作業に遅れが生じたものの、7月以降はおおむね乾燥した天候が続き、収穫ペースが回復した。
 
【貿易・政策動向等】
輸出量は前年度比6.9%増の見通し


 2012/13年度の砂糖消費量は、前年度をわずかに上回る1352万トン(粗糖換算、前年度比1.9%増)と予測されている。輸出量は、生産量の上方修正を受け、前月予測を183万トン上回る2798万トン(粗糖換算、同6.9%増)とみられている。2012年12月の粗糖・白糖輸出量は、中南部地域における収穫ペースの回復を受け、前年同月比33.9%増の245万4000トンとなり、主要輸出先はインドネシア、ナイジェリア、ロシアであった。

資料:LMC “Monthly Sugar Report, January 2013” ブラジルさとうきび産業協会(UNICA)プレスリリース 2013/01/14
 

インド

 
【生産見通し】
砂糖生産量は前年度比7.6%減の見込み


 インドでは2012/13砂糖年度(10月〜翌9月)の生産が本格化している。今年度のさとうきび収穫面積は505万ヘクタール(前年度比1.8%増)と前年度からわずかな増加が見込まれるものの、モンスーン期の降雨不足などの影響により単収の低下が予測されるため、さとうきび生産量は3億3820万トン(同5.4%減)に減少の見通しとなっている。さとうきびの減産を受け、砂糖生産量は前年度からかなりの程度減少し、2631万トン(粗糖換算、同7.6%減)と見込まれている。なお、砂糖生産量の予測値は前月予測から11万トン下方修正された。これは、アルコール製造の原料となるグル注1に仕向けられるさとうきびの数量が前月予測から引き上げられた結果、砂糖向けの割合の低下が見込まれるためである。

 インド国内では、12月末までの砂糖生産量が796万トン(白糖換算)と、前年度を上回るペースで製糖が行われている。主産地マハーラーシュトラ州の砂糖生産量は290万トン(白糖換算)と、前年同期と比べ4%増加した。しかしながら、同州では前年度からの降雨不足の影響によりさとうきびの収穫面積および単収の減少が予測されるため、最終的な生産量は前年度を下回るとみられている。一方、ウッタル・プラデーシュ州の砂糖生産量は193万トン(白糖換算)と、前年同期を11%下回った。これは、生産者と製糖工場間でさとうきび価格の交渉が難航し、製糖開始が遅れたためである。同州における今年度のさとうきび最低価格(州政府勧告価格)は前年度から16〜17%値上げのトン当たり2750〜2900ルピー(約4675〜4930円:1ルピー=1.7円注2)と設定された。前年度に比べ製糖は遅れているものの、さとうきびの収穫面積および糖度の増加が見込まれることから、最終的な生産量は増加すると予測されている。ただ、さとうきび価格の大幅な値上げで製糖工場による支払いが滞っているとされ、生産者がさとうきびをより換金性の高いグルに仕向ける可能性もあることから、引き続き動向が注目される。

注1:遠心分離機を使わず、オープンパン(釜炊き)でさとうきびの搾汁を煮詰め、固形状もしくは板状にした砂糖
注2:12月末日TTS相場
 
【貿易・政策動向等】
105万トン輸出の見通し


 2012/13年度の砂糖消費量は前年度からやや増加し、2545万トン(粗糖換算、同2.7%増)と見込まれている。砂糖生産量は前年度に引き続き消費量を上回るとみられ、また、在庫水準も高いことから、インドは今年度において105万トン(粗糖換算、同70.8%減)輸出すると予測されている。なお、輸出量の予測値は生産量の下方修正を受け、前月から11万トン下方修正された。2012年10月の粗糖・白糖輸出量は前年同月比67.9%減の6万1000トンとなり、主要輸出先はイラク、サウジアラビア、アラブ首長国連邦であった。

 一方で、今年度は粗糖75万トン(粗糖換算、同7.6%増)の輸入も見込まれている。これは、国際価格の下落を受け、輸入粗糖を精製した後に再輸出あるいは国内市場に供給する動きが強まっていることを受けたものである。なお、政府は現在、粗糖および白糖の輸入関税の引き上げを検討している。この背景には、ウッタル・プラデーシュ州を中心に製糖業界が、輸入の増加は国内価格の下落をもたらし、砂糖産業に悪影響を与えるとして輸入関税の引き上げを求めていることがある。

 2012年5月以降の砂糖輸出制限の緩和措置は2011/12年度をもって一旦終了したが、政府は12月24日、この措置を継続することを正式に発表した。インドでは従来、政府が国内需給を考慮し、輸出量を決定した上で各製糖工場に割り当てていたが、緩和措置により、製糖工場は商工省外国貿易局に登録を行うことで輸出が可能になる。ただし、一度に登録できる数量は2万5000トン以下とされ、登録数量の50%以上を輸出しなければ、次回の登録申請を行うことはできないこととなっている。

資料:LMC “Monthly Sugar Report, January 2013”
 

中国

 
【生産見通し】
砂糖生産量は前年度比21.5%増の見込み


 中国における砂糖生産の約9割は南部で生産されるさとうきびを原料とし、残りは北部のてん菜に由来する。既に両地域で2012/13砂糖年度(10月〜翌9月)の生産が本格化している。今年度のさとうきび収穫面積は167万ヘクタール(前年度比7.7%増)に増加すると予測され、さらに単収の増加も見込まれることから、さとうきび生産量は前年度から大幅増加の1億746万トン(同21.4%増)の見通しとなっている。さとうきびの増産を受け、甘しゃ糖生産量は前年度から大幅増加の1394万トン(粗糖換算、同22.7%増)と予測されている。なお、最大産地の広西自治区は1月に大寒波に見舞われ、さとうきびの糖度低下が懸念されているものの、現時点では砂糖生産への影響は不明となっている。

 てん菜収穫面積は24万ヘクタール(同10.3%増)に増加し、てん菜生産量は1012万トン(同10.2%増)と、前年度からかなりの程度増加すると予測されている。てん菜の増産を受け、てん菜糖生産量は119万トン(粗糖換算、同9.2%増)に増加すると見込まれている。

 これらのことから、2012/13年度における中国全体の砂糖生産量は前年度から大幅に増加し、1513万トン(粗糖換算21.5%増)と予測されている。
 
【貿易・政策動向等】
増産で輸入量は前年度から大幅減少の見通し


 2012/13年度の砂糖消費量は、前年度からわずかに増加の1522万トン(粗糖換算、前年度比2.2%増)と見込まれている。輸入量は60万トン(粗糖換算、同88.3%減)と前月予測から25万トン上方修正されたものの、過去最高を記録した前年度と比べ大幅に減少する見通しとなっている。輸入の減少は、今年度において大幅な増産が見込まれる上、在庫水準も高いためである。ただ、国際砂糖価格が軟化するなか、中国が在庫の積み増しに動く可能性を指摘する声もある。2012年11月の粗糖・白糖輸入量は前年同月比69.4%減の12万8000トンとなり、輸入の大半はブラジル産であった。

 政府は国内砂糖価格の下落を抑制するため、2012/13年度において国内市場から合計300万トン(白糖換算)の砂糖の買い上げを計画している。このうち、80万トンについては12月27日に買い上げを実施し、最低買付価格はトン当たり6100元(約8万6010円:1元=14.1円)と設定された。

資料:LMC “Monthly Sugar Report, January 2013”
注:12月27日TTS相場
 
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-8713



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