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砂糖の国内需給

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最終更新日:2013年7月10日

砂糖の国内需給

2013年7月

調査情報部

1.需給見通し

 
 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、砂糖などに関して適切な価格調整を図るため、四半期ごとに砂糖および異性化糖の需給見通しを公表することとしており、6月に「平成24砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第4回)」を公表した。概要は以下のとおり。

(1)砂糖の消費
〜平成24砂糖年度は、対前年4万トン増の204万4000トンの見通し〜


 平成24砂糖年度の総消費量は204万4000トンと見通している。内訳を見てみると、分蜜糖201万トン、含蜜糖3万4000トンとなっている。

 分蜜糖については、近年の消費動向を基に、これまでの消費実績と輸出環境の改善や経済・金融対策の効果を背景とした消費者マインドの改善、国際糖価の安定などが見込まれることを踏まえ、対前年3万8000トン増加の201万トンと見通している。

 含蜜糖については、近年の消費動向を勘案し、対前年2,000トン増加の3万4000トンと見通している。

(2)砂糖の供給
〜平成24砂糖年度は、対前年4万5000トン減の200万8000トンの見通し〜


 平成24砂糖年度の総供給量は200万8000トンと見通している。内訳を見てみると、国内産糖69万1000トン、輸入糖131万8000トンとなっている。

 てん菜については、野菜、麦類などへの転換などにより、作付面積が前年産に比べて約1,200ヘクタール減少したことに加えて、8月以降の高温・多雨や褐斑病の影響により、糖度が平年を大幅に下回ったことから、産糖量は対前年9,000トン減少の55万6000トンと見通している。また、供給量は対前年3,000トン減少の56万1000トンと見通している。

 さとうきびについては、株出面積の増加により収穫面積は前年産に比べて約380ヘクタール増加したものの、昨年の不作による影響や、度重なる台風の襲来により被害を受けたことから、産糖量は対前年1万9000トン増加の12万8000トンと見通している。また、供給量は対前年1万8000トン増加の12万2000トンと見通している。  国内産含蜜糖供給量については、沖縄県および鹿児島県の南西諸島での製造状況を勘案して、対前年2,000トン増加の8,000トンと見通している。

 分蜜糖の輸入量は、消費量の見通し、国内産糖供給量および在庫変動を勘案して対前年6万2000トン減少の130万6000トンと見通している。また、含蜜糖の輸入量は、最近の輸入動向などを踏まえ対前年1,000トン増加の1万2000トンと見通している。

(3)異性化糖の需給
〜平成24砂糖年度は、対前年5,000トン減少の80万7000トンの見通し〜


 平成24砂糖年度の消費量は、近年の消費動向などを踏まえ、80万7000トンと見通している。なお、供給量は消費量に見合った量が供給されるものとして見通している。
 

2.輸入動向

 財務省「貿易統計」によると、2013年4月の甘しゃ糖・分蜜糖の輸入量は、9万1102トン(前年同月比11.1%減、前月比9.0%増)であった。
 
 また、同月の1トン当たり輸入価格は、4万5221円(前年同月比12.8%安、前月比1.1%高)であった。
 
 一方、同月の国別輸入量を見てみると、タイが6万7618トン(前年同月比34.0%減、前月比6.2%増)、豪州が1万5987トン、フィリピンが7,482トン、米国が15トンであった。なお、前年同月の輸入相手国はタイ1カ国のみであった。
 
 また、同月の国別1トン当たり輸入価格は、タイが4万4910円(前年同月比13.4%安、前月比0.5%安)、フィリピンが4万4681円、米国が15万9000円であった。

3.市場の動き

〜荷動きは大小袋とも小動き〜

 5月の砂糖の荷動きは、ゴールデンウィーク期間中、好天に恵まれたこと、その後まずまずの天候が続いたことで、荷動きはプラス要因となることを期待されたが、先安観が払拭されない中、当用買いの姿勢が強く大小袋とも小動きであった。同月の精糖出荷量は、国内糖価が安定的に推移する中、業務用の大袋、家庭用小袋とも前年水準をわずかながら上回る結果となった。

 5月の砂糖の日経相場(東京)上白大袋価格は、粗糖の国際価格下落を受けて、精糖各社が前年の7月中旬に建値(出荷価格)をキログラム当たり3円引き下げて以来、今月も同182〜183円の水準で推移した。
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
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