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鹿児島県における平成24年産さとうきびの生産状況および実績について

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最終更新日:2013年8月9日

鹿児島県における平成24年産さとうきびの生産状況および実績について

2013年8月

公益社団法人鹿児島県糖業振興協会

【要約】

 平成24年産さとうきびは、8月下旬〜9月下旬の相次ぐ台風(15、16、17号)の襲来により、奄美地域で潮風害や倒伏などの被害が発生したことや、種子島地域で春先の低温により生育が遅れたことなどから、単収・生産量ともに、過去最低であった23年産を下回る実績となった。

1.さとうきびの位置づけ

 さとうきびは、鹿児島県南西諸島の約8割の農家が生産している基幹作物であり、製糖業とともに、地域経済を支える重要な役割を担っている。また、さとうきびは、他の作物に比べて、台風や干ばつに強い作物でもある。

 さとうきびの平成23年産の農業産出額は、不作であったことから、22年産の約136億円から約3割減少し、約96億円で、鹿児島県の耕種部門の第5位となっている。(1位:米、2位:かんしょ、3位:茶(生葉)、4位:ばれいしょ)

 鹿児島県では、国の「さとうきび増産プロジェクト基本方針(17年12月策定)」に基づき、各島および県段階における生産目標や取り組み方向を示した「さとうきび増産計画」を18年6月に策定し、品目別経営安定対策に対応した大規模経営体や担い手の育成などによる経営基盤の強化、機械化や地力増進による生産基盤の強化、病害虫防除対策の推進や優良品種の育成・普及などの生産技術対策など、各般の施策を推進している。

2.平成24年産の生育状況

 地域ごとの生育状況は次のとおりであった。

(1)種子島地域

 ア 生育初期〜分けつ期
 3〜5月の低温や4、6月の多雨・日照不足などの影響により、全体的に生育が遅れ、茎数も少なかった。

 イ 伸長期
 平年並みの天候に回復したものの、8月下旬以降の台風の影響などにより、伸長は緩慢に推移し、初期生育の遅れを取り戻すことができなかった。

 ウ 登熟期
 10月以降、低温条件で推移したことなどから、登熟開始が早まった。

(2)大島地域

 ア 生育初期〜分けつ期
 3月までの日照不足や前作の被害などの影響から、萌芽のばらつきなどが見られたものの、4月以降、気温・降水量ともに良好に推移したことから、おおむね順調な生育となった。

 イ 伸長期
 梅雨明け以降も適度な降雨に恵まれ、順調に生育していたが、8月下旬〜9月下旬の相次ぐ台風襲来により、潮風害や倒伏などの被害が発生し、生育が著しく抑制された(台風15号:8月26〜28日、台風16号:9月16〜17日、台風17号:9月29〜30日)。

 ウ 登熟期
 10月の台風21号の影響もあり、生葉数が少ない状態が続き、生育・登熟は抑制され、品質は低下した。

3.平成24年産の生産実績

 収穫面積は9,997ヘクタール(前年比97%)、生産量は43万1874トン(同94%)となり、 10アール当たり収量は4,320キログラム(平年比72%)であった。生産量、単収ともに、過去最低であった23年産をさらに下回る結果となった。生産量のうち、99パーセント(42万7844トン)は、分みつ糖原料用として6社7工場で処理されている。
 
 作型別の収穫面積は、春植が2,299ヘクタール(構成比23%)、株出が6,548ヘクタール(同66%)、夏植が1,150ヘクタール(同12%)であった。
 
 品種別の収穫面積は、農林8号が52パーセントを占め、次いで農林22号が21パーセント、農林23号が16パーセント、農林17号が5パーセントであった。
 
(1)各島の生産実績

 ア 種子島(西之表市、中種子町、南種子町)
 収穫面積は2,788ヘクタール(前年比99%)、生産量は15万4359トン(同90%)となり、10アール当たり収量は5,537キログラム(平年比78%)であった。

 作型別では、株出が69パーセントを占め、品種別では、農林8号が80パーセント、早期高糖性の農林22号が18パーセントを占める。

 イ 奄美大島(奄美市他3町村)
 収穫面積は、638ヘクタール(前年比99%)、生産量は1万7615トン(同99%)となり、 10アール当たり収量は2,761キログラム(平年比54%)であった。

 作型別では、株出が62パーセントを占め、品種別では、農林22号が44パーセント、農林17号が25パーセントを占める。

 ウ 喜界島(喜界町)
 収穫面積は1,273ヘクタール(前年比100%)、生産量は5万8245トン(同100%)となり、10アール当たり収量は4,576キログラム(平年比69%)であった。

 作型別では、株出が57パーセントを占め、品種別では、農林8号が57パーセント、農林23号が18パーセント、農林22号が10パーセントを占める。

 エ 徳之島(徳之島町、天城町、伊仙町)
 収穫面積は3,496ヘクタール(前年比93%)、生産量は12万6504トン(同88%)となり、10アール当たり収量は3,619キログラム(平年比68%)であった。

 作型別では、株出が68パーセントを占め、品種別では、農林8号が46パーセント、農林23号が24パーセント、農林22号が17パーセントを占める。

 オ 沖永良部島(和泊町、知名町)
 収穫面積は1,313ヘクタール(前年比98%)、生産量は5万3700トン(同108%)となり、10アール当たり収量は4,089キログラム(平年比70%)であった。

 作型別では、株出が58パーセントを占め、品種別では、農林22号が47パーセント、農林8号が40パーセントを占める。

 カ 与論島(与論町)
 収穫面積は489ヘクタール(前年比101%)、生産量は2万1451トン(同121%)となり、10アール当たり収量は4,387キログラム(平年比86%)であった。

 作型別では、株出が72パーセントを占め、品種別では、農林23号が77パーセントを占める。
 
(2)ハーベスタによる収穫の状況

 さとうきびの労働時間の大半を占める収穫作業の省力化を図るため、国庫補助事業などを活用してハーベスタの導入を支援している。

 24年産では、401台のハーベスタが稼働し、収穫面積の85パーセント(8,529ヘクタール)でハーベスタによる収穫作業が実施された。

 また、県では、既存ハーベスタの機能向上による長寿命化の取り組みを23年度から開始しており、23年度に10台、24年度に14台について支援した。

4.製糖工場の操業状況

 鹿児島県の分みつ糖製造は、1島1製糖会社の体制となっており、6島6会社(7工場)が操業している。

 分みつ糖工場における平成24年産原料処理量は、42万7844トンで、前年産から2万6351トン減少したが、買入糖度は13.66度で、前年産から0.45度高くなった。
 

5.おわりに

 鹿児島県では、平成27年産を目標年とする「さとうきび増産計画」に沿って生産拡大が進み、22年産は収穫面積、生産量が目標値を上回っていたが、23、24年産は2年連続で不作となった。

 このため、関係機関・団体が一体となり、早期の生産回復に向けて、収穫面積の確保や基本技術の励行などによる単収向上対策を推進するとともに、農業機械の導入、製糖関連施設の整備などへの支援など、各般の取り組みを積極的に推進しているところである。

 また、国の24年度補正予算で、当協会に造成した「さとうきび増産基金」を活用し、薬剤散布やフェロモン剤活用によるメイチュウ防除、堆肥などの投入による土づくりなどの生産回復・増産に向けた取り組みや、製糖工場の施設整備など工場の経営安定に向けた取り組みなど、地域の実情に応じた取り組みを支援しているところである。

 このような取り組みにより、1年でも早くさとうきびの生産が回復し、さとうきび農家と製糖会社の経営が安定するよう努めている。
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-8713



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