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5.日本の主要輸入先国の動向(2017年9月時点予測)

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最終更新日:2017年10月10日

5.日本の主要輸入先国の動向(2017年9月時点予測)

2017年10月

 近年、日本の粗糖(甘しゃ糖・分みつ糖〈HSコード1701.14−110〉および甘しゃ糖・その他〈同 1701.14−200〉の合計)の主要輸入先国は、タイ、豪州、南アフリカ、フィリピン、グアテマラであったが、 2016年の主要輸入先国ごとの割合は、豪州が52.2%(前年比13.2ポイント増)、タイが47.7%(同8.3ポイント減)と、この2カ国でほぼ全量を占めている(財務省「貿易統計」)。

 豪州およびタイは毎月の報告、南アフリカ、フィリピン、グアテマラについては、原則として3カ月に1回の報告とし、今回はグアテマラを報告する。

豪州

2016/17年度の砂糖生産量はわずかに減少、輸出量はやや減少の見込み
 2016/17砂糖年度(7月〜翌6月)のサトウキビ収穫面積は39万ヘクタール(前年度比3.2%増)とやや増加し、生産量は3550万トン(同1.9%増)とわずかな増加が見込まれている(表6)。5〜6月に収穫されたサトウキビについては、3月に襲来したサイクロンの影響により、製糖歩留まりの低下が見られることから、砂糖生産量は494万トン(同2.2%減)とわずかな減少が見込まれている(注)。 また、輸出量も、中国向けの減少などに伴い、397万トン(同4.4%減)とやや減少が見込まれている。

2017/18年度の砂糖生産量はかなり増加、輸出量は前年度並みの見込み
 2017/18年度のサトウキビ収穫面積は40万ヘクタール(前年度比1.8%増)とわずかな増加が見込まれるものの、サイクロンの影響による単収の低下から、生産量は3556万トン(同0.2%増)と前年度並みにとどまると見込まれている。砂糖生産量は531万トン(同7.5%増)とかなりの増加が見込まれているが、サイクロンの被害状況によっては、今後下方修正される可能性がある。輸出量は、中国向けの需要が減少すると見込まれることなどに伴い、400万トン(同0.8%増)と前年度並みが見込まれている。

 豪州農業資源経済科学局(ABARES)が6月中旬に公表した2017/18年度の生産予測によると、サトウキビ栽培面積は38万ヘクタール(同2.2%増)とわずかに増加するものの、サイクロンの被害に伴い、砂糖生産量は、482万トン(同0.4%増)と前年度並みが見込まれている。輸出量についても、407万トン(同0.3%増)と前年度並みが見込まれている。

 豪州砂糖製造業者協議会(ASMC)が発表した生産実績によると、5月下旬〜9月上旬のサトウキビ圧搾量は1828万トンであった。なお、ASMCは、2017/18年度のサトウキビ圧搾量見込みを3405万トンと8月中旬時点予測から18万トン下方修正している。

 現地報道によると、クイーンズランド州では、州の半域がサイクロンに襲われたため、サトウキビの損失額が1億5000万豪ドル(133億5000万円〈8月末日TTS:1豪ドル=89円〉)に上ると推定されている。特に被害が大きかった北部地域では、被害からの完全な回復には10年を要すると見込む生産者もいる。

(注)豪州の砂糖年度は7月〜翌6月とされているが、例年5〜6月ごろから製糖が開始される。5〜6月の数量は、前年度の数量に含まれる。

表6 豪州の砂糖需給の推移

タイ

2016/17年度の砂糖生産量はわずかに増加、輸出量はかなり減少の見込み
 2016/17砂糖年度(10月〜翌9月)のサトウキビ収穫面積は、141万ヘクタール(前年度比0.2%減)と前年度並みと見込まれる一方、単収の低下が見込まれることから、生産量は9300万トン(同1.1%減)とわずかな減少が見込まれる(表7)。

  しかし、砂糖生産量は、長引く干ばつの影響があったものの、製糖歩留まりの向上が見られることなどから、1030万トン(同2.7%増)とわずかな増加が見込まれている。また、輸出量は、中国向けの減少などに伴い、684万トン(同12.4%減)とかなりの減少が見込まれている。

 タイ製糖協会によると、5月3日までに2016/ 17年度のサトウキビの圧搾が終了し、同年度のサトウキビ圧搾量は9295万トン(同1.2%減)とわずかに減少した。干ばつの影響によるサトウキビの減産に伴い、サトウキビ圧搾量が前年度比で8%減少した工場も見られた。

 政府は現在、砂糖産業関連法の改正(注1)に向けた手続きを行っている。この改正によって、砂糖産業全体の収益をサトウキビ生産者と製糖業者で7:3の割合で分配する現行の収益分配方式や販売割 当(注2)、および政府が設定している国内砂糖価格は廃止されるとみられる。現地報道によると、サトウキビ・砂糖委員会事務局(OCSB)(注3)は5月中旬、各製糖企業に対し、国内供給用に、生産量の一定割合を常に在庫として確保するよう求めること、今後は、OCSBが国際価格を基に算出した基準価格を発表することなど、改正の方向性について関係者間で合意に達したと明らかにし、改正法は11月までに施行される見込みであるとした。

 また、現地報道によると、砂糖小売価格については、商務省が法改正後の12月以降も引き続き監視するとみられる。現在、砂糖小売価格は、1キログラム当たり23.50バーツ(80円〈8月末日TTS:1バーツ=3.41円〉)を上回らないよう管理されており、商務省は毎月、基準価格(または参考価格)を公表することで、今後も小売価格が基準価格以下となるよう促すものとみられる。

 現地報道によると、政府は9月16日、糖類を含む飲料に対する課税を実施した。税率は糖類含有量に応じて6段階に設定され、100ミリリットル当たりの糖類含有量が(1)0〜6グラム未満の場合、非課税(2)6グラム以上8グラム未満の場合、1リットル当たり0.1バーツ(0.34円)(3)8グラム以上10グラム未満の場合、同0.3バーツ(1円)(4)10グラム以上14グラム未満の場合、同0.5バーツ(2円)(5)14グラム以上18グラム未満の場合、同1バーツ(3円)(6)18グラム以上の場合、同1バーツ(3円)―となっている。飲料製造者が徐々に糖類を減らした製品を製造できるよう、6年をかけて、段階的に糖類含有量の上限値が引き下げられるものとみられる。製造業者には2年間の猶予期間が与えられ、実際の課税は、2019年10月1日に適用される見込みである。

(注1)タイ政府は2016年4月初旬、国際砂糖価格の低迷時などに製糖企業を通じて生産者に支払われる補てん金や、砂糖の販売割当および国内販売価格の設定は、間接的な輸出補助金に当たり国際貿易協定に違反しているとして、ブラジル政府からWTOに提訴された。これを受け、タイ政府は同年11月3日、ブラジルとの2国間協議の場に、同年10月中旬に閣議承認された砂糖政策の改革案を提出した。サトウキビ・砂糖委員会事務局(OCSB)によると、改革案は現在、閣議レベルで吟味されているが、公聴会を実施してから再提出するよう、OCSBへ返却されている。改革案は近いうちに閣議へ再提出される予定となっている。
(注2)タイ産砂糖は、A割当と呼ばれる国内供給向けとB割当およびC割当と呼ばれる輸出向けなどの販売割当に基づき管理されている。
(注3)タイのサトウキビおよび砂糖関連政策の執行機関である3省(工業省〈製糖関係〉、農業協同組合省〈原料作物関係〉、商務省〈砂糖の売買関係〉)とサトウキビ生産者および製糖企業の代表で構成され、工業省内に設置された「サトウキビ・砂糖委員会(TCSB)」の事務局。

表7 タイの砂糖需給の推移

(参考) タイの砂糖(粗糖・精製糖別)の輸出量および輸出単価の推移

グアテマラ

2016/17年度の砂糖生産量、輸出量ともにやや減少の見込み
 2016/17砂糖年度(11月〜翌10月)のサトウキビの収穫面積は、26万ヘクタール(前年度比1.5%増)、生産量は2415万トン(同1.3%増)と、ともにわずかな増加が見込まれている(表8)。しかし、製糖歩留まりが低下していることから、砂糖生産量は、286万トン(同3.7%減)とやや減少すると見込まれている。
 これに伴い、輸出量も195万トン(同5.6%減)とやや減少すると見込まれている。

表8 グアテマラの砂糖需給の推移

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