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平成28年度さとうきび研究成果発表会の開催について

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最終更新日:2016年8月8日

2016年7月

鹿児島事務所 篠原総一郎
 平成28年7月20日(水)、鹿児島市の鹿児島県農業共済会館において、平成28年度さとうきび研究成果発表会(主催:公益社団法人鹿児島県糖業振興協会、以下「糖業振興協会」という。)が開催された。
 同発表会は、鹿児島県農業開発総合センターをはじめ県内のサトウキビ研究者や各地域の優良生産者などが、研究成果や地域での取り組みを県や市町村、農業団体などの担当者を前に発表し、情報を共有することにより、生産技術の向上などを図ることを目的に年に一度開催されており、今年で第51回目をむかえる。当日は製糖企業、学識経験者、行政関係者、農業団体、農業機械メーカーおよび農薬メーカーなど約120名が出席した。
 冒頭、糖業振興協会の福留哲朗企画運営委員長があいさつし、「平成27年産のサトウキビについては、沖永良部島と与論島では平年水準以上の単収に回復しつつあるが、種子島や奄美大島では依然として不作傾向にあった。今年産の生育状況は、作付面積は昨年比約97%ながら天候にも恵まれおおむね順調である。ただし、6月に奄美地域を対象にメイチュウ発生注意報が発令され、さとうきび増産基金を発動したところ」と直近の生産情勢を報告した。
 研究成果発表の前半では、普及や試験研究に係る以下の4課題の発表が行われた。熊毛、奄美両地域におけるサトウキビ生産安定化を図るための課題や、「作業省力化」「機械化」「労働力分散」を満たす新技術開発の必要性などが示され、その後、出席者を交えて生産体制の将来的な方向を活発に議論した。
○さとうきびの経営改善に向けた試験研究に対する期待
 (鹿児島県農業開発総合センター 農業専門普及指導員 河口 幸一郎)
○熊毛地域におけるサトウキビ生産安定に向けた試験研究の現状と課題
 (鹿児島県農業開発総合センター熊毛支場 作物研究室長 長谷 健)
○奄美地域のサトウキビ生産と大規模農家の経営の安定化に向けた技術開発の現状と課題
 (鹿児島県農業開発総合センター徳之島支場 作物研究室長 佐藤 光徳)
○生育旺盛期における梢頭部の風折抵抗性と茎の物理的および形態的特性との関係
 (九州沖縄農業研究センター 主任研究員 服部 太一朗)
 また、後半は「効率的な生産体制の構築によるさとうきび生産の維持・拡大」をテーマとしたシンポジウムが行われ、下記の生産者らからそれぞれの地域における取り組みが紹介された。
 種子島からは、若手で規模拡大志向のある担い手生産者集団およびそれを支援する行政や製糖会社による法人化や協業組織化を意識した人材育成の取り組みが報告された。一方、喜界島からは高齢・零細生産者の生産支援を、担い手生産者との相互協力により集落内で自己完結させ、サトウキビ農家の経営安定と集落の存続を図っていこうとする取り組みも紹介された。
 また、沖永良部島では、単収向上には欠かせない管理作業の作業受委託の効率化・円滑化を図ることを目的とした農業開発組合の取り組みや、種子島において借地による規模拡大に取り組み、サトウキビとかんしょの輪作で作業員通年雇用を実現しようとしている精脱葉組織の取り組みが紹介された。
 発表後の討論では、担い手への作業集中と零細生産者への支援を両立させるための方策や、各種作業料金の定め方などについて、発表者と出席者とで熱心な意見交換が行われていた。
○種子島の若手規模拡大志向農家組織TOPS3000と支援体制WinWinプロジェクトの取組
 (鹿児島県熊毛支庁 技術専門員 西岡 一也)
○担い手農家と小規模農家の協力による集落営農の取組
 (喜界町城久集落受委託部会 部会長 生駒 弘)
○沖永良部島におけるさとうきび管理作業の補完システムの構築
 (公益財団法人沖永良部農業開発組合 事務局長 前田 睦也)
○精脱葉から発展した農地集約による直営農場と作業受託の推進
 (株式会社南種子精脱葉 代表取締役 日高 健次郎)
 最後に福留委員長がシンポジウムの総括を行い、「今年度より新たなさとうきび増産計画体制がスタートした。本日の報告や討論の内容も大いに参考とし、関係者一体となって経営・生産基盤の強化などを推進していきたい」と呼びかけ、発表会は終了した。
 なお、平成28年度さとうきび生産改善共励会の地域(島別)の部の表彰も行われ、10a当たり収穫量6.4トン(平年比133%)、甘しゃ糖度14.85(平年比106%)であった与論島が、2年連続で最優秀賞を受賞した。
あいさつする福留委員長
あいさつする福留委員長
発表会の様子
発表会の様子
 今般改定されたさとうきび増産計画は平成37年産を目標年度に定めた計画であるが、今回の発表会においても10年後さらには20年後のサトウキビ生産体制を見据えた発表や意見がしばしば見られた。生産者の高齢化や減少が進む中で、将来の生産体制を整備していくにはまずは早期の生産回復が必要不可欠であり、今回の有意義な発表内容が各地域に速やかに普及し、生産回復の一助となることを期待したい。
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農畜産業振興機構 地方事務所 (担当:鹿児島事務所)
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