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北海道の製糖工場が平成28年産てん菜の裁断を開始 〜てん菜生産量は前年産を下回り、製糖開始を遅らせる工場も〜

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最終更新日:2016年10月31日

平成28年10月

札幌事務所 平石康久

 北海道の製糖企業各社の8工場において、平成28年度の製糖が開始された。
 各工場の操業開始日は表の通りであるが、芽室工場、美幌工場、中斜里工場、清水工場、本別工場においては、昨年に比べ操業開始が3日〜7日遅くなっている。
 これは、5月の強風や生育期の天候不順に加え、8月下旬に襲来した台風による被害により、てん菜の生産量が昨年より減少する見込みとなったことから、製糖開始を遅らせたことが原因であると見られる。
表
写真
 北海道農政部生産振興局農産振興課が9月30日に発表した「平成28年産てん菜の生産見込数量(平成28年8月20日現在)」によると、平成28年産のてん菜の作付面積は昨年を上回った一方、単収が前年産をかなり大きく下回ったことから、平成28年産てん菜の生産量は、前年比12.7%減の343万トンと予想している。なお、この発表に含まれていない台風の影響により、てん菜の生産量はさらに落ち込む可能性がある。関係者への聞き取りによると、台風の上陸や接近に伴う大雨の影響で、全体の作付面積の6〜7%に被害が生じたと見られている。
 また、てん菜の糖分についても、成績の良かった平成27年産の糖分(道平均で17.4%)と比較すると低下する見込みである。
 この結果、平成28年産のてん菜からの産糖量は前年と比べ減少する見込みであり、平成28年9月付け農林水産省による需給見通しでは55万9千トン(対前年比17.4%減)が見込まれている。
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