[本文へジャンプ]

文字サイズ
  • 標準
  • 大きく
お問い合わせ
alic 独立行政法人農畜産業振興機構

ホーム > 砂糖・でん粉の生産地から > 地方事務所だより > 平成28年度「高品質てん菜づくり講習会」の開催について

平成28年度「高品質てん菜づくり講習会」の開催について

印刷ページ

最終更新日:2017年2月28日

平成29年2月

札幌事務所 黒澤和寛
 
 一般社団法人北海道てん菜協会(以下「てん菜協会」という)主催による「高品質てん菜づくり講習会」が道内4か所で開催され、てん菜生産者、糖業者、JAおよび市町村関係者などを中心に4会場で延900人が参加した。本講習会は、低コストで高品質なてん菜の安定的な生産を目指し、一層の栽培技術向上に寄与することを目的として毎年度開催されているものであり、今年度は池田町、大空町、洞爺湖町、美瑛町で開催された。
 本稿では、2月8日の池田町田園ホールでの講習会の概要を紹介する。
  開催に当たり、主催者を代表して、てん菜協会の辻副会長から挨拶があった。辻副会長は、「平成28年は、春先の強風に始まり、6月の曇天、8月の相次ぐ台風など農業生産にとっては大変苦労が多い一年であった。英国のEU離脱決定や米国の大統領選、政府の規制改革会議の提言など国内外で大きく情勢が動いているが、農業が食を守っていくことには変わりがない。てん菜は重要な輪作作物であり、今後とも生産振興を続けていきたい。」と述べ、引き続きてん菜協会が行う活動等への理解と協力を求めた。次いで、長年にわたり原料てん菜立会業務に従事し、取引の円滑な推進に貢献されたJAさらべつとJAうらほろの2名の方に対する表彰が行われ、辻副会長から表彰状が贈呈された。
てん菜協会 辻副会長の挨拶
てん菜協会 辻副会長の挨拶
 その後、以下の内容に沿って講習会が進められた。

1 「てん菜をめぐる事情」
  農林水産省政策統括官付地域作物課 甘味資源作物調整指導係長 橋本 力氏

2 「平成29年産畑作物作付指標面積について」
  北海道農業協同組合中央会農政部畑作農業課 主幹 鈴木 桂 氏

3 「テンサイ褐班病の薬剤を中心とした効果的防除法」
  道総研北見農業試験場研究部生産環境グループ 研究主査 池谷 美奈子 氏

4 「農家ができるリーズナブルな最新の排水改良技術」
  農研機構農村工学研究部門農地基盤工学研究領域 上級研究員 北川 巌 氏


各説明の概要は以下のとおり。

 農林水産省の橋本係長は、砂糖の需給や価格動向、てん菜の生産動向等について直近の状況を交えながら説明し、てん菜が他の畑作物に比べて収益性が高い一方、労働時間が長いことから、直播栽培や作業の外部化を進めている現状を紹介した。
 次に経営所得安定対策と糖価調整制度について説明を行い、てん菜生産者やてん菜糖事業者への交付金支援は、主な財源を糖価調整制度による輸入粗糖等からの調整金としており、調整金収支と交付金支出のバランスをとり、制度を安定的に運用していくことが重要だと述べた。
 糖価調整制度は、関連産業や関係農家の健全な発展と制度を通じた国民生活の安定を図ることを目的として、内外価格差のある輸入粗糖から調整金を徴収しそれを財源として、生産者および製糖事業者に交付金を補てんしているものであり、今後も関係者の理解と協力を得ながら、制度の安定運営をしていきたいと説明した。

 北海道農業協同組合中央会の鈴木主幹は、平成28年の台風等による被害を振り返りつつ、今後も北海道畑作農業が日本の食料生産と自給率向上に果たしていく役割は変わらず、そのために畑作物作付指標面積に基づく計画生産を実施していくことが必要だとしたうえで、麦類、豆類、馬鈴しょ、てん菜についての生産状況等と指標面積を説明した。そのなかで、てん菜は、平成29年産において生産拡大を図るため、前年産並みの面積を設定したこと、引き続き西部萎黄病の徹底した対策を実施していくことが重要であると説明した。

 道総研北見農業試験場の池谷研究主査は、褐斑病の防除について、散布開始時期は初発直後まで、散布間隔は14日以下にすることが有効であり、散布時期の決定は地区の平年初発期や発生予察情報が参考になると語った。さらに抵抗性が強い品種ほど初発が遅い傾向が認められるとともに、発病の進展も遅いことが認められたことなどを紹介した。

  農研機構の北川上級研究員は、排水改良の重要性について、資材を使用した耐久性の高い補助暗渠による排水改良の必要性について説明した。トラクター用補助暗渠機であるカットソイラーは、ワラや堆肥の散在する圃場において機械走行だけで施工が可能なこと、同じくトラクター用補助暗渠機のカットドレーンは、走行だけにより深さ40〜70センチメートルに通水空洞を構築することが可能であることなど紹介し、排水対策は発見してからでは遅く、翌年のために実施していってほしいことを説明した。
農研機構の北川上級研究員による説明
農研機構の北川上級研究員による説明
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 地方事務所 (担当:札幌事務所)
Tel:011-221-0786

広報・情報配信

  • メールマガジン
  • 農畜産業振興機構 RSS配信



このページのトップへ

Copyright 2016 Agriculture & Livestock Industries Corporation All rights Reserved.