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第2回目の介入買入在庫入札、再び脱脂粉乳は全量不落に(EU)

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 2010年6月17日に実施されたバターおよび脱脂粉乳の第2回介入買入在庫入札の結果が18日付の官報で公表された。これによれば、バターについては最低落札価格が100キログラム当たり355.10ユーロ(約40,126円:1ユーロ=113円)と前回より10.10ユーロ(約1,141円)上昇した一方、脱脂粉乳については前回に続き全量が不落となった。業界関係者によれば、不落の原因は、応札の価格帯が現在の市場価格(100キログラム当たり230ユーロ程度(約25,990円))に満たないとして欧州委員会側が脱脂粉乳の放出を見送ったためとみられる。

バターの介入買入在庫は残り2,000トン足らずに

 今回のバター放出量は 12,000トン弱とみられており、残りの在庫は2,000トン足らずとわずかなものとなった。また、脱脂粉乳については、約80,000トンが第3回目の入札に回るとみられる。バターの在庫が残りわずかとなったことから、今後、バターの介入買入在庫放出が域内市場に与える影響は無視できる水準に低下するとみられる。一方、脱脂粉乳については、2回連続で入札が不落となったことから、欧州委員会側が域内市場を悪化させるような放出は行わないという意思が明確に示されたとみることができる。今回の結果を受け、次回の入札が一部落札となるか、今回同様不落となるのか注目される。なお、次回の入札は7月6日に行われる予定である。
【前間 聡 平成22年6月18日発】
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