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クローン牛由来の食肉、食用として市場に流通(英国)

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 英国食料基準庁(FSA:Food Standards Agency)は、8月11日、クローン牛由来の牛乳が市場に流通しているとの現地報道に対し調査した結果を公表し、生乳は流通していなかったものの、食肉については食用として市場に流通していることを明らかにした。

米国産クローン牛由来の受精卵により生産

 同調査結果によると、米国産クローン牛由来の受精卵8個から、ホルスタイン種の雄牛4頭、雌牛4頭が生まれていた。
 雌牛4頭のうち1頭は現在も生存しており、この牛由来の生乳は市場に流通していなかった。また2頭については、詳細は不明なものの、同様にその生乳は流通していないとしており、残りの1頭についても、生後1カ月で死亡、規則に従って処理されたことから、クローン牛の子孫由来の生乳が市場に流通していないとしている。

 雄牛4頭については、既にと畜されており、そのうち3頭は食用として市場に流通し、一部はベルギーに移出されていることも分かった。
 クローン動物およびその子孫由来の食肉については、新規食品(Novel food)として流通前の承認が必要となっているが、FSAは、今回の3頭の食肉については同承認は行われていなかったとしている。
表1

RASFF、当該食肉について通常の食肉と差異はなしと情報発信

 これを受けて、EUでは12日、EU加盟国において食品・飼料に関するリスクが検知された際に、欧州委員会が全加盟国に情報提供する「EU食品・飼料緊急警告システム(RASFF:Rapid Alert System for Food and Feed)」において、「今回当該牛肉については通常飼育された動物との差異はなく、食用に適する」と情報を発信している。
 また当該牛肉の一部が移入したとされているベルギーでは、フードチェーン安全機関(AFSCA)が消費者に向けて、同国においてクローン動物由来の食肉は市中に出回らないと伝えている。

参考:海外駐在情報「欧州議会が食用に供する目的でクローン動物を作出、飼養することなどを禁止する勧告を採択」:

【小林 奈穂美 平成22年8月13日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部調査課 (担当:藤原)
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