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EU22、2011年7月よりと畜時のBSEモニタリング対象月齢を引き上げることに

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具体的な基準月齢は72カ月齢超が有力

2011年3月8日に公表されたフードチェーン・家畜衛生常設委員会フ―ドチェーンの生物学的安全分科会(2/15)議事概要によれば、欧州食品安全機関(EFSA)によるリスク評価結果(注1)に基づき、BSEモニタリング対象のさらなる絞り込みが議論され、2011年7月1日よりEU27加盟国中22加盟国において、と畜時のBSEモニタリング対象月齢を現行の48カ月齢超(注2)または30カ月齢超(注3)からさらに引き上げること、および、2013年1月1日よりモニタリング対象そのものを縮小することが妥当との判断が下された。

 同議事概要では、具体的な「基準月齢」や「モニタリング対象の規模」は今後定義されることとされているが、当地報道によれば、EU22で適用される基準月齢については「72カ月齢超」とする案が有力とされている。また、残る5加盟国については、BSEの摘発が減少傾向とは確認できない(チェコ、スロバキア、ポーランド)、あるいは、加盟後間もないためデータの蓄積が十分でない(ブルガリア、ルーマニア)という理由で今回の措置から漏れた形となった。

EU15における2009年のと畜時のBSEモニタリング対象頭数は前年比で3割減少

一方、先般欧州委員会より公表されたTSEモニタリングに関する2009年次暫定報告書によると、2009年1月1日よりと畜時のBSEモニタリング対象が48カ月齢超に絞り込まれたEU15においては、2009年におけるBSEモニタリング対象頭数が、前年より3割減少したことが示された(図1)。仮に、と畜時のBSEモニタリングを72カ月齢超に絞り込むとすると、EU15におけるBSEモニタリング対象頭数は2009年比でさらに4割減少すると見込まれ、必要となる人的・財政的資源の大幅な削減が期待される。

 このように、欧州委員会は第二次TSEロードマップの実践を着実に進めているところであるが、同ロードマップのもう一つの主要課題である飼料規制の緩和(動物性非反芻動物由来の動物性加工たん白の飼料利用解禁)についても議論が活発化しつつあることから、この動向についても注視してまいりたい。
ああ
【前間 聡 平成23年3月8日発】
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農畜産業振興機構 調査情報部 調査課 (担当:藤原)
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