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10月のブラジル産トウモロコシの米国向け輸出が20万トンを超える(ブラジル)

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 ブラジル開発商工省貿易局(SECEX)によると、2012年10月のブラジル産トウモロコシの輸出量は、7、8月に引き続き、単月で過去最大となった。米国の干ばつによる需給ひっ迫に伴う米国産の高騰により、ブラジル産は価格優位性がある。さらに、飼料用小麦の国際価格も高騰していることから、ブラジル産の引き合いが強まっている。
 輸出先国の上位10カ国は前月とほぼ同じであるものの、米国向け輸出量が大幅に増加し、輸出量は21万6000トンに達した。SECEXによると、米国向け輸出は2001年に2000トンを超えたのを最高にほとんど輸出実績がなかったが、8月に4万トン、9月に6万トンと徐々に増え、10月の輸出量は20万トンを超えた。これは、一時的に、比較的安価なブラジル産トウモロコシの需要が高まったものとみられる。
 2012年1〜10月で輸出先国をみると、イラン向けや韓国向け、エジプト向けなど前月とほぼ同じであるが、米国向けは第11位の32万3000トンとなった。

 参考 9月のブラジル産トウモロコシの主要輸出先をイランや日本、エジプト、韓国などが占める(ブラジル)
表1
表2
表3
 米国農務省(USDA)は11月9日、米国のブラジル産トウモロコシの輸入が増加するとの見通しを示した。2012/13年度(9月〜翌10月)の米国のトウモロコシ輸入量は、国内の価格高騰の影響により、ブラジル産トウモロコシを中心に250万トンに達するとみられる。現地報道によると、米国の大手パッカーなどはすでに安価なブラジル産トウモロコシの輸入契約を締結しており、ブラジル産トウモロコシ輸入量は100万トンを超える模様である。米国の価格が今後も高水準を維持すると、米国向けトウモロコシ輸出は堅調に推移するとみられる。
【岡 千晴 平成24年11月14日発】
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