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NZ乳業大手フォンテラ社の製品に細菌汚染の可能性も、国際価格は依然堅調に推移

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 ニュージーランド(NZ)乳業大手フォンテラ社は8月2日、同社の製品であるホエイ・プロテイン・コンセントレイト(WPC80)に、ボツリヌス菌中毒症を引き起こす細菌が混入した可能性があると公表した。フォンテラ社によれば、汚染の可能性のある乳製品は、2012年5月にNZ国内の1工場で生産されたWPC80のみであり、中国企業4社ほか計8企業に販売されたが、その中に日本企業は含まれていない。
 この発表を受けて、中国政府は、フォンテラ社が製造したホエイ・パウダーとその他粉乳について、一時的に輸入を停止した。

乳製品価格は依然、高値を維持

 このような中、8月6日にフォンテラ社が主催する乳製品電子オークションであるグローバルデーリートレード(GDT)が行われた。この結果をみると、脱脂粉乳は前回(7月16日開催)比2.5パーセント安のトン当たり4,451米ドル(44万1000円、1米ドル=99円)、全粉乳が同0.7パーセント安の同5,021(49万7000円)トンと値を下げたものの、前年同期比では、脱脂粉乳が58.7パーセント高、全粉乳が同87.7パーセント高となっている。また、乳製品全体の平均価格は、前回比3.8パーセント高の同4,847トン(前年同期比73.3%高、48万円)となっており、国際的な需要を背景に、依然、堅調な価格を維持している。
GDTにおける脱脂粉乳および全粉乳の価格の推移
【伊藤 久美 平成25年8月7日発】
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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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