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北米での豚流行性下痢(PED)の発生状況

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米国での発生状況

 全米養豚獣医師協会が3月12日に公表した豚流行性下痢(PED)の週別発生件数レポートによると、2014年3月8日までに総計4,458件の発生となった。直近の2014年3月2日〜3月8日の週では、274件と、前週から減少しているものの、高い水準での発生が続いている。また、アリゾナ州で新たにPED発生が確認されており、これで27州でのPEDが発生したこととなった(図1)。
図1
 州別の発生状況を見ると、アイオワ州が1,521件と最も多く、次いでミネソタ州(701件)、ノースカロライナ州(486件)、オクラホマ州(313件)と続いている。
 育成・肥育・繁殖別の発生状況を見ると、肥育豚が979件と最も多く、次いで哺乳豚(926件)、子豚(848件)、繁殖豚(423件)となっている。

 こうした中、スタベノウ上院農業委員会議長とヘイガン上院議員は3月13日、PEDウイルスに影響を受けた小規模生産者向けの支援策をヴィルサック農務長官に要請した。2013年4月以降、全米で約400万頭以上の豚が処分され、今後、発生が終息しなければ、国内の豚の飼養頭数が減少し、養豚経営者が廃業に追い込まれてしまうことから、2014年2月に承認された新農業法による畜産災害プログラムに基づく支援の実施を要請している。

カナダでの発生状況

 カナダのオンタリオ州農業食品省によると、同州で2014年1月22日に確認されて以降、3月17日現在、31件のPEDが確認された。また、マニトバ州、プリンスエドワードアイランド州、ケベック州でそれぞれ1件確認されており、カナダでは合計34件が確認されている(図2)。
図2

メキシコでの発生状況

 現地業界情報によると、2013年7月、ハリスコ州デガジャド(Degollado)からミチョアカン州ラ・ピエダード(La Piedad)付近で、PEDの発生が確認された。ハリスコ州、ミチョアカン州のほか、件数は不明であるが、2014年2月までに13州で発生が確認されている(図3)。
 また、米国農務省(USDA)グローバル農業情報ネットワークレポート(GAIN Report)によると、メキシコ全土に拡散しているものの、発生は限定的であり、現時点では、それほど大きな損害はないとみられている。
図3
【山ア 良人、横打 友恵 平成26年3月19日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-4394