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2013年の畜産物生産費調査の概要について(韓国)

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 2014年5月30日、韓国の統計庁から2013年の畜産物(牛・豚・鶏)の生産費が公表された。
 2013年は肉用牛および養豚は卸売価格の低迷と飼料費の上昇により、収益が悪化する一方、酪農は好調な生乳取引価格を背景に収益が向上している。

1 畜産物の生産費

 2013年の生産費は、繁殖牛(韓牛)が1頭当たり339万ウォン(前年比4.2%高)、肥育牛(韓牛)が生体100キログラム当たり90万ウォン(同6.2%安)、肉用牛が同66万ウォン(同1.9%安)、生乳が1リットル当たり807ウォン(同2.9%高)となった。
 また、肥育豚が生体100キログラム当たり29万ウォン(同1.2%安)、採卵鶏が卵10個当たり1,183ウォン(同3.6%安)、ブロイラーが生体1キログラム当たり1,400ウォン(同2.8%高)となった。
 肥育牛(韓牛)、肉用牛および養豚については、飼料費が上昇したにも関わらず、もと畜費が低下したことから、相対的に前年に比べ生産費は減少した。
表1

2 飼料費は上昇

 2013年の飼料費は、ブロイラーを除き、いずれの畜種においても前年の水準を上回り上昇傾向が続いている。
 牛および豚については、1頭当たりの穀物飼料給与量の増加が主な上昇要因と考えられる。
 繁殖牛(韓牛)が1頭当たり159万ウォン(前年比6.3%高)、肥育牛(韓牛)が生体100キログラム当たり42万ウォン(同3.2%高)、肉用牛が同41万ウォン(同2.3%高)、生乳が1リットル当たり464ウォン(同2.8%高)となった。
 肥育豚が生体100キログラム当たり16万ウォン(同4.2%高)、採卵鶏が卵10個当たり760ウォン(同1.0%高)、ブロイラーが1kg当たり835ウォン(同1.2%安)となった。
表2

3 収益性(純利益)

 2013年の1頭羽数当たりの収益性(純利益)は、繁殖牛(韓牛)が1頭当たり▲147万ウォン、肥育牛(韓牛)が同▲57万ウォン、肉用牛が同▲133万ウォン、乳用牛が同177万ウォンとなった。
 肥育豚が1頭当たり▲3万ウォン、採卵鶏が1羽当たり▲314ウォン、ブロイラーが同61ウォンとなった。
表3

4 肉用牛の農家戸数と飼養頭数の推移

 近年、供給過剰による卸売価格低迷と飼料費の高止まりにより、特に肉用牛経営で収益性が悪化しており、小規模農家を中心に廃業する農家が増加していることから、農家戸数、飼養頭数ともに減少傾向が続いている。

     図1 肉用牛の農家戸数と飼養頭数の推移
図
【宗政 修平 平成26年6月4日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-4397