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欧州委員会、食肉需給動向の情報提供サイトを今夏に設置へ(EU)

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 欧州委員会は、牛肉と豚肉が域内の需給に見合った供給がされるよう、需給動向の情報提供などを行う食肉市場観測サイト(Meat Market Observatory)の設置について、今夏の始動を目標に具体的な検討に入った。
 欧州委員会は、2014年4月に、生乳クオータ制度廃止後の生乳が需給に見合って生産されるよう、生乳、乳製品の生産、価格、輸出入の需給情報などを提供する生乳市場観測サイト(MMO:Milk Market Observatory)を設置している。欧州委員会は、MMOが現在のEUの酪農業界にとって非常に効果的であるとし、今回、価格低迷など危機的状況にあるEU食肉部門のために、同様のサイトを設置するための会合を繰り返してきた。
 
 同サイトの運営は、議長を欧州委員会が務め、構成員は、牛肉と豚肉の生産者または生産者団体、と畜・解体処理業者、飼料製造業者、輸出入業者、卸売業者、小売業者、消費者で組織するEUの団体から選出される。また、牛肉と豚肉の2つの小委員会に分けられ、市場情勢を議論するために年3回の会合を開き、現在の市況などについて評価を行う。基本的な仕組みはMMOと同様となっている。
 
 欧州委員会のフィル・ホーガン農業・農村開発担当欧州委員は、同サイトから提供される信頼できる情報と市場分析により、関係業界は利益を得られると期待を寄せている。
 
【大内田 一弘 平成28年4月27日発】
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