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乳業メーカー各社、新年度乳価を発表(ニュージーランド)

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 ニュージーランド(NZ)第2位の酪農協系乳業メーカーであるウェストランド社は5月26日、2016/17年度(6月〜翌5月)の生産者乳価の支払見込みを、乳固形分1キログラム当たり4.55〜4.95NZドル(350〜381円:1NZドル=77円)とすると発表した。これは、すでに発表されているフォンテラ社の同4.25NZドル(327円)よりも1割程度高く、また、前年度(3.80〜3.90NZドル(293〜300円))よりも2割程度高い設定となるものの、酪農家にとっては、なおも損益分岐点より低い水準の乳価が続くこととなるとしている。
 また、現地報道によると、南島に拠点を置く乳業メーカーであるシンレイ社は、2016/17年度の生産者乳価の支払見込みについて、既に発表したフォンテラ社よりも0.25NZドル(19円)高い、乳固形分1キログラム当たり4.50NZドル(347円)とするとしている。さらに、NZ第2位の規模を誇るオープンカントリーデーリーも、同4.25〜4.45NZドル(327円〜343円)とするとしている(表)。
NZ主要乳業メーカーの生産者支払乳価
 今回の乳価設定の背景には、世界的な生乳生産量の増加などを受け低迷が続く乳製品国際価格や、NZドル高で推移する為替相場など、厳しい状況が続く中、いずれの社も、付加価値の高い乳製品の増産による業績改善を見込んでいることがあるとみられる。
【竹谷 亮佑 平成28年6月10日発】
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