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2016年の牛肉生産量はわずかに増加(メキシコ)

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 メキシコ連邦政府農牧農村開発漁業食糧省(SAGARPA)によると、2016年1〜5月の牛肉生産量は、飼料穀物価格安と堅調な肥育牛価格により肥育が長期化していることにより、1頭当たりの枝肉重量がわずかに増加し、長引く干ばつから回復基調にあった前年をさらに0.3%上回る74万8903トンとなった(表)。
 一方、メキシコ畜産連合会(CNOG)は、6月以降数週間にわたり高温が続く見込みであり、食肉生産に悪影響が及ぶ可能性を否定できないとしている。また、CNOGは、畜産農家を対象とした干ばつ保険が開始されることを明らかにした。同制度では、保険料の一部を政府が負担するとしている。
160617海外情報図

中東向け牛肉輸出交渉の進展に期待

 2016年5月26日、メキシコは、国際獣疫事務局(OIE)により、「無視できるBSEリスク」の国および牛肺疫清浄国のステータス認定を受けた。今回、メキシコの他、コスタリカ、ドイツ、リトアニア、ナミビア、スペインも「無視できるBSEリスク」の国のステータス認定を受けた。
 SAGARPAによると、現在交渉を行っている中東諸国への牛肉輸出について、クウェート、アラブ首長国連邦、サウジアラビアなど向けに2016年末までの輸出開始を見込んでいる。中東側が輸入先の多様化を図る目的で意欲的であること、中東の市場規模が大きいことなどから、「現段階では、どの程度のシェアが期待できるかは定かではないが、良い結果が得られるだろう」とSAGARPAの担当官は期待感を表している。
【渡邊 陽介 平成28年6月17日発】
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