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農産業大臣、2016/17年度のトウモロコシ増産を示唆(アルゼンチン)

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 現地情報によると、世界第4位のトウモロコシ輸出国であるアルゼンチンのリカルド・ブルジャイレ農産業大臣は6月16日、2016/17年度(9月〜翌8月)の農作物の生産見通しについて言及し、トウモロコシの作付面積が前年度比2割増となるとの見解を示した。
 同国のトウモロコシ生産は、輸出税(参考1)や輸出登録制度(参考2)による輸出規制に加え、収益性に勝る大豆生産の拡大により伸び悩んできた(図1)。しかしながら、2015年12月10日に新政権が誕生し、各種輸出規制が撤廃された結果、トウモロコシの生産意欲が拡大しているとみられている。
 同大臣は、2016/17年度のトウモロコシ生産量について、作付面積が2割拡大し、単収が平年並みに回復すれば、前年度比1000万〜1500万トン増の3500万〜4000万トンにまで拡大することを見込んでいる。また、トウモロコシと同じく輸出規制により生産が抑制されてきた小麦の生産量についても、同5割増の1500万〜1600万トンを見込んでいる。

 一方、大豆の生産量は、トウモロコシの作付面積が増加する反動で縮小が見込まれ、5500万トンに落ち込むと予測している。アルゼンチンは、世界最大の大豆かす輸出国であることから、減産による国際相場への影響が懸念されている(図2)。
図1
図2
【米元 健太 平成28年6月21日発】
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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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