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韓国統計庁、2016年農家経済調査の結果を発表(韓国)

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 韓国統計庁は4月24日、2016年農家経済調査の結果を発表した。
 農家経済調査は、農業法人を除く全国の農家のうち2600戸を抽出し、1月1日から12月31日までの所得、支出、資産および負債について調査したもので、毎年4月下旬から5月下旬に公表される。

1 農家平均所得
 農家平均所得は、3719万7000ウォン(前年並、371万9700円:1ウォン=0.10円(4月末日TTS相場))であった(表1)。
 農家平均所得の内訳は次のとおりである。
 農業所得は、資材費(種苗費、飼料費、もと畜費など)や人件費の低下により農業経営費は減少したものの、農産物(豆類、果実など)および畜産物(韓牛、豚、鶏など)の販売収入の減少によりそれ以上に農業粗収益が減少したため、1006万8000ウォン(同10.6%減、100万6800円)と減少した。
 農業外所得は、兼営する飲食・宿泊業などの事業収入や給与収入が増加したため、1525万2000ウォン(同2.1%増、152万5200円)となった。年金等の所得は、補助金収入は減少したものの、基礎年金受給額の増加により878万3000ウォン(同11.1%増、87万8300円)となった。

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2 家計支出
 家計支出は、消費支出および非消費支出がともに増加したため、前年比1.4%増の3104万9000ウォン(310万4900円)となった(表2)。
 消費支出は、食料品費、交通費、教育費などが減少した一方、たばこ代や娯楽費などが増加したため、同1.2%増となり、非消費支出も、社会保険料などの増加により、同3.0%増となった。
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3 資産および負債
 資産は、前年比4.6%増の4億7430万9000ウォン(4743万900円)であった(表3)。
 固定資産は、農地や家畜の評価額が増加したため、同2.6%増となり、流動資産も、預金などの当座資産の増加により、同11.9%増となった。
 負債は、農業用資金と生活応急資金の借入額が増加したものの、その他資金の借入額が減少したことにより、同1.8%減の2673万ウォン(267万3000円)となった。
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4 経営品目別の農家平均所得
 農家平均所得を経営品目別に見ると、畜産経営が最も高く、次いで果樹、野菜、水稲と続き、畜産経営以外は、農家平均を下回っている(表4)。
 畜産経営は、農家平均所得だけでなく、家計支出、資産、負債も他の経営品目を上回っており、中でも負債は、家畜導入資金などの借入金により、農家平均の2.7倍となる7153万6000ウォン(715万3600円)であった。
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【青沼悠平 平成29年5月12日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:青沼悠平)
Tel:03−3583−4389