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2016年のオランダのでん粉原料用ばれいしょ生産、前年比増

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最終更新日:2017年5月17日

 オランダ統計局は4月、でん粉原料用ばれいしょも含めた、2016年の農産物生産量などを公表した。

収穫面積、生産量ともに増加

 これによると、2016年のオランダのでん粉原料用ばれいしょ収穫面積は、4万3164ヘクタール(前年比2.6%増)、生産量は、189万9229トン(同5.0%増)、単収は、10アール当たり4.4トン(同2.3%増)と、いずれも前年を上回った(表)。ただし、本発表は、要因の記載のない統計値のみの公表となっており、この背景などについては、言及されていない。
 しかしながら、オランダ唯一のばれいしょでん粉製造企業が2016年12月に発表した直近の年次レポートによると、2016年9月時点では、高温傾向の影響を受けたものの、比較的順調な生産状況であったとしている。同社の報告の詳細については、既報「EUの大手ばれいしょでん粉製造企業、相次いで直近の業績を発表」を参照されたい。
表
 なお、ばれいしょの用途別生産量を見ると、全体では、年ごとに増減を繰り返しているものの、各用途の割合はおおむね安定的に推移している。2016年のでん粉原料用の割合は、28%となっている(図1)。
図1

北部の主産地を中心とした生産が継続

 さらに、地域別のでん粉原料用ばれいしょ生産量を見ると、北部の3州に生産が集中している(図2、図3)。中でも、最大の生産州であるドレンテ州が全体の半分超を占め、同州の北のフローニンゲン州が次いで約3分の1、ドレンテ州の南のオーファーアイセル州が1割弱となっている。なお、近年の州ごとの生産割合に大きな変化は見られていない。

図2 オランダのでん粉原料用ばれいしょ主産地の位置
図2
図3
【根本 悠 平成29年5月17日発】
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