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マイコプラズマ・ボビス感染牛、全頭殺処分へ(NZ)

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 ニュージーランド第一次産業省(MPI)は10月12日、マイコプラズマ・ボビス(Mycoplasma Bovis)感染牛の取り扱いついて、さらなる感染の拡大を回避するため、現在感染が確認されている7つの農場(いずれも南島、カンタベリー地方南部)のうち、5つの農場の約4000頭の牛についても、殺処分することを明らかにした。残りの2農場の約25頭については、すでに殺処分されている。MPIは、関係者との調整に時間を要するため、殺処分の具体的な日時は未定としている。殺処分が実施されれば、その後少なくとも60日間は農場に牛を入れない休舎期間を設けることとなる。
 MPIの措置について、野党からは、対応の遅さを批判する声もあるものの、業界団体などは、マイコプラズマの感染がなかった数少ない国・地域であったがゆえに、おおむね好意的な見方を示している。
 MPIは、今後感染の拡大が判明すれば、殺処分の対象となる牛(以下「対象牛」という。)が増える可能性を示唆している一方で、発生農家などに対して、バイオセキュリティー法に基づく支援を行うとしている。
 現地報道によると、対象牛の運搬時の防疫体制の確保や、対象牛の評価額の算定、発生農家の精神面のケアなど、殺処分の実施に当たっては多くの課題があるとしている。
 ニュージーランドでは、7月25日に、国内初の症例となるマイコプラズマ・ボビスの乳用牛への感染が確認されている。その際の情報は、以下URL参照。
【竹谷 亮佑 平成29年10月18日発】
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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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